こんにちは、臨床工学科です
今回は「輸液ポンプ」についてご紹介いたします
自然落下での点滴は、
使う輸液のルート、投与量、投与時間から
滴下数を計算して、クレンメという部分で滴下を調整します
しかし、「座る→横になる」「右向きに寝る→左向きに寝る」
「腕を伸ばす→曲げる」など、ちょっとしたことで
滴下数は変わってしまいます
自然落下では困難な微量投与をする薬剤や、
長時間安定した投与が必要な場合に、
輸液ポンプを使用します
~例~
・抗がん剤を投与するとき
・水分の出入りを細かく管理するとき
・濃度の高い栄養の点滴をするとき
輸液ポンプの扉を開けると、
中になだらかな凸凹(フィンガ)があります
フィンガが波のように動いて
点滴のチューブをしごいて、点滴を投与します
このような輸液ポンプは
「回転数制御方式(容量制御方式)」と言います
使用可能な輸液セットが決まっていて、
チューブの太さからモータ1回転当たりの輸液量が定まります。
設定された流量から回転数を計算しモータを制御する方式です
点滴筒(点滴がポタポタするところ)に付いているのは、
輸液ポンプの安全機構のひとつで「滴落検知器」といいます
滴下数を監視して、流量誤差や
空気の混入が発生しないように設計されています
他にも「閉塞センサ」「気泡検知器」など安全機構があり、
危険を察知するとアラーム音とメッセージ表示でお知らせし、
一時的に輸液を停止してスタッフに確認を促します
今回は輸液ポンプについてご紹介しました
ご拝読ありがとうございました
(臨床工学科)