天蚕(てんさん)という言葉を知ったのは、

3年前のこと。

写真グループの先輩Iさんの「天蚕」の写真を見て、写真の素晴らしさと不思議な物体に圧倒された。


Iさんに、

これ何ですか?

何て読むんですか?

何処で見つけたんですか?

   ・

   ・

   ・

矢継ぎ早にたずねる。

Iさんは懐かしそうに、一つ一つ想い出しながら丁寧に 教えてくれた。


内容はこうだ。

場所は小田原フラワーガーデンとなる前の雑木林で、成虫(蛾)が出たばかりの黄緑色の天蚕の脱け殻を見つけ、家の中で撮影したとのこと。


Iさんは「天蚕」なるものを既に知っていて、これを見つけた時、「しめた!」と思ったに違いない。


ーー豊富な知識を身につけていると、見えるものがいっぱいあるんだな!ー-





昨年、

地元の矢倉岳登山中にヘンテコな繭を見つけた!



繭の中が透けて固い網目状になっている。
調べたら、ヤママユガ科の「クスサン」という蛾の繭と分かった。


さらに、残雪の斑尾高原で今度はパステルカラーの繭を見つけた。
数メートルもの雪の中で一冬過ごしても、繭は枝から離れない。
強靱な糸です。

これも、ヤママユガ科の「ウスタビガ」という蛾の繭と分かった!


上は成虫の出口で、底は水抜きの穴。
良く出来ています。



そして、今年4月飯山の鍋倉山へ登るの雪道で、天蚕の繭の脱け殻を見つけました!


「 やっぱり、有るんだ!」
とつぶやきながら更に登る。
今度は木にぶら下がった天蚕の繭を見つけた!

こういう時はかなり興奮する。
この下は雪解け水で川になっているだろう。
これ以上近づいたら、危険!
慎重に近づきながら、ここまでと自分に言い聞かせ、足場を確保する。
やっと、撮れました。


これが探していたヤママユガ科の「ヤママユガ」。
即ち、「天蚕(てんさん)」と呼ばれる繭だ。

 去年の秋から半年以上も風雨や豪雪に耐え雪解けとともに姿を現したのだろう。
成虫(蛾)が出た頃は綺麗な黄緑色だったろう。
一冬過ごしため、すっかり色褪せてしまっている。

本来は黄緑色の美しい繭のはず。
本物を見たい !

その前に「天蚕」のお勉強をしました。

 ーーー 続く ーーー

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