外貨準備高3千億ドル目前…の憂慮 | Korea Economic News by KANI

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外国為替保有3千億ドル'高地'は良いことだけなのか 【聯合ニュース 朝鮮日報】
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2010/05/05/2010050500337.html

 わが国の外国為替保有額が急増して‘3千億ドルの高地’に近寄っている。国際金融危機の時に外貨不足で経済危機説に苦しめられた経験を振り返えれば、外国為替保有額が多いほど外圧を最小化できるというのが専門家たちの意見だ。しかし、外国為替保有額が過度だという指摘も出ている。最近の外国為替保有額急増は外国為替市場安定のためのドル買いによるところが大きく、外国為替保有額の投資先が多様でないために、収益率も低くて機会費用が大きいということだ。

◇年内3千億ドル突破の可能性大きい
 5日韓国銀行によれば、4月末現在の外国為替保有額は2千788億7千万ドルで、昨年末より88億8千万ドル増えて歴代最大値を記録した。3月末基準として我が国の外国為替保有額(2千723億ドル)は世界6位で、5位のインド(2千791億ドル)に接近している。2007年末には2千622億2千万ドルだった外国為替保有額が、国際金融危機が襲った2008年末に2千12億2千万ドルへ急減して2千億ドルを割り込む危機を見せたことと比較すれば、特に目立つ増加傾向だ。韓銀はこれに対して“運用収益などが増加した”と説明したが、ドル為替レート急落を抑制するために当局が行ったドル買いが最大の要因というのが一般的な分析だ。

 外国為替市場では外国為替保有額運用収益を月20億~30億ドルで推定しているが、為替レート1,110ウォン台が脅威を受けた4月に、外国為替保有額が65億4千万ドル増加した背景には為替レート防御があるということだ。外国為替保有額の大部分の86.1%は有価証券が占めていて、ドル、ユーロ、日本円など多様な通貨で構成されている。このうち米国債の比率が高いと知らされた。

 三星先物(サムソン・ソンムル)チョン・スンジ研究員は、“先月ユーロ貨幣と日本円価値が各1.59%、0.37%減少したのを考慮すると、外国為替保有額運用収益だけでは60億ドル以上増加しにくい”として、“外国為替当局の市場介入により増えたと見られる”と話した。

 ここに韓国経済のはやい回復傾向で、国内に投資する海外資金が増えたことから経常収支黒字は昨年よりは急減するが、今年105億ドルを記録するという韓銀の展望もあって、今と同じ傾向のままならば年内に外国為替保有額3千億ドル突破が可能だと予想される。

◇多多益善なのか、損が大きいのか
 外国為替保有額急増に対する専門家たちの評価は交錯している。

 SC第一銀行オ・ソクテ エコノミストは“外国為替保有額は多多益善”と話した。国際金融危機を体験したことで外国為替保有額の重要性に対してもう一度教訓を得たということだ。外国為替当局の外国為替市場介入は問題になることがあるが、今のようにスムージングオペレーション(微細調整)をする場合、外国為替保有額が増えて為替レートも安定させる効果があると評価した。

 三星経済研究所チョン・ヨンシク首席研究員は、“外国為替保有額が2千億ドルだった時期に危機説が提起された点をみると、外国為替保有額を今よりさらに拡充する必要がある”としながら、“ただし、外国為替市場に介入して過度に増やすのではなく、徐々に増やさなければならない”と話した。

 反面ハナ金融経営研究所チャン・ポヒョン研究委員は、“今のように外国為替当局の為替レート防御で外国為替保有額が急増するのは得より損失が多い”として、“為替レートを人為的に管理していると国際社会に見られてしまう”と話した。彼は増えた外国為替保有額を、米国債など安全資産に主に投資していることで、収益率が低くて逆マージンが憂慮されると指摘した。

 外国為替保有額のうち70%以上は韓銀の保有分で、残りは政府の外国為替平衡基金だと伝えられた。韓銀は発券力を動員して国内に流入したドルの一部を市場から買い入れる。この過程で市場に出回るウォンは、韓銀が通貨安定証券を発行して相当部分吸収している。

 通貨安定証券(満期2年)収益率と、韓銀が外国為替保有額を主に投資している米財務部債権(満期2年)収益率の格差は2008年の4.71%ポイントから2009年2.70%ポイントに縮まって、今年1分期は3.14%ポイントに拡大した。また、外国為替平衡基金の債権発行利率と運用収益率格差は、2007年の0.47%ポイントから2008年1.69%ポイント、2009年2.22%ポイントへ広がった。収益率格差が大きくなるほど逆マージンが増えてそれだけ損害をこうむるという意味だ。これに伴い、外国為替保有額の中で0.03%に過ぎない金の比率を増やすなど運用先を多様化しなければならないという意見が出てきている。韓銀関係者は“逆マージン問題は、信用等級が低い国家が信用等級が高い国家の通貨を保有するところで発生するので仕方ない側面がある”として、“金の場合、価格変動が激しくて無収益資産なので、保有規模を増やすのが適切なのか疑問”と話した。

 金融研究員パク・ソンウク研究委員は“危機が10年に一度来るかどうかわからないと思っても、これに備えた‘保険料’(逆マージン)を惜しんではならない”としながら、“ただし保険料が過度ならば問題になることもある”と話した。


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ミ( ゚w゚)彡 <「為替レートを人為的に管理していると国際社会に見られてしまう」公然の秘密のような気もしますが、4月30日の記事
輸出ブースター『鵜』始動http://ameblo.jp/kenbykani/entry-10522250623.html で触れたように、原材料輸入から製品輸出の過程で得られる利益が乏しい韓国の場合、やらざるを得ないでしょう。

 連日のように原油価格の値上がりが報じられる昨今、韓国にとっての適正レートと言うものがさらにわからなくなってきました。どこに原因があるのかというと、「信用等級が低い国家が信用等級が高い国家の通貨を保有する」ここに尽きるのではないでしょうか。