先日、とても嬉しいことがありました。
約4か月前から、毎週1回、片道1時間かけて当館に通ってくださっている70代の女性。
乳がんの治療をされている方で、いつもやさしいご主人が付き添い、車で待っていてくれています。
数ヶ月前のある日、奥様が岩盤浴中にご主人からこう尋ねられました。
「家内が湯治に行きたいと言っているのだけど、どこかいい場所はあるかな?」と。
奥様を想う気持ちがひしひしと伝わってきました。
私は、湯治に詳しいわけではありませんが
「少し遠いですが、秋田や福島に有名な温泉がありますよね」とお伝えすると、
ご主人は「ちょっと遠いね…」と考え込んでいました。
奥様は普段、ご自身の症状についてはあまり話さない方ですが、
もしかするとあまり治療の効果がでていないのかなと感じ、
「もし大変でなければ、今は週1回ですが、週2回に増やしてみるのはどうでしょうか?」
と、ご主人に提案してみました。
すると、その翌週から、週に2回通ってくださるようになりました。
それから約2か月。
先週、ご本人から嬉しい報告がありました。
「この間の検査で数値が良くなっていて、がんも小さくなっていて、病院の先生もびっくりして・・・」と。
その言葉を聞いた瞬間、私は涙が溢れ、思わず抱き合って泣いてしまいました。
一緒に来ていた娘さんも泣いて喜び、家族みんなで支え合っている姿がとても印象的でした。
10年前の自分と重なり、涙が止まりませんでした。
週に2回、片道1時間、
体調がすぐれない日も、不安で辛い日もあると思います。
それでも、決してそんな姿を私たちに見せませんでした。
本当に強い方です。
治療はまだ続きますが、これからも変わらず前向きに、笑顔で過ごしていただけたらと思います。
私たちはこれからも、ずっとずっと応援しています。