東京散歩・新井薬師 | ゆるゆるな毎日

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水曜どうでしょうやマンホール、キリスト看板などの趣味に走りすぎた日々を綴っています。

西武新宿線に新井薬師前駅という駅があります。

 

駅名にまでなっている寺院なのに、

 

実は私、一度も新井薬師に行ったことがないのです。

 

一度くらいは行ってみよう。

 

中野駅方面から行くと、薬師あいロードを抜けて行くと分かりやすい。

石畳の商店街を進み、2つ目の十字路を右折すると、

 

新井薬師門前という交差点に出ます。

 

 

その交差点から左斜め前方を見ると、新井薬師の山門が見えます。

場所は知っていたのに、入った事はありませんでした。

 

ちなみに新井薬師前駅から行くと、

 

「前駅」のはずなのに新井薬師の裏手からアプローチすることになります。

 

不思議なものです。

 

 

参道の左手には真言宗豊山派 新井山梅照院の石碑。

新井薬師の宗派も、今ここで初めて知りました。

 

 

参道右手には新井薬師の石碑。

植栽で隠れてしまっている右側の文字は

 

「新東京百景」と刻まれていました。

 

新東京百景は都民の日制定30周年を記念して、

 

昭和57年(1982年)10月1日に東京都が選定したものです。

 

区部が56ヶ所、多摩部が33ヶ所、島嶼部が11か所だそうで、

 

私がよく行く石神井公園と三宝池も東京百景の一つです。

 

 

参道は大きな桜の木が植えられていました。

桜が咲く春は、一段と綺麗でしょうね。

 

 

山門の手前の左手には本堂再建供養塔がありました。

安永8年(1779年)、英俊という住職が

 

梅照院の再建に尽した運樹の業績と信徒の信仰心に応えるため、

 

高野山延命院の引導地蔵尊を模して建立したものだそうです。

 

梅照院こと新井薬師は天正14年(1586年)、

 

行脚の途中で新井の村に訪れた行春が、

 

新井の人々の人となりに深く感銘を受け、

 

この地こそ有縁の地と定めて草庵を結んだことに始まるそうです。

 

この草庵に植えられていた梅の木が毎晩光ったので見てみると、

 

戦国武将の新田氏のお城に祀られ、戦火で行方不明になっていた守護仏を発見。

 

新田氏のその守護神を祀ったお堂が梅照院だそうです。

 

名前も梅が光ったことに由来しているのですね。

 

しかし、運樹が住職をしていた明和元年(1764年)に寺院が焼失したため、

 

本堂再建の大願を立て、広く喜捨を募ったそうです。

 

残念ながら、本堂の建立前に運樹は亡くなってしまったそうですが、

 

その功績を後世に残すために建立した供養塔なのでしょう。

 

 

山門を入った左手には修行大師の像がありました。

若き日の弘法大師(空海)のお姿ですね。

 

今年は弘法大師が誕生してから1250年という記念すべき年。

 

こちらでもお会いできて良かった。

 

 

山門を入った右手には不動堂があります。

不動堂の向かって右手前にはお願い地蔵尊があります。

 

この写真を撮った直後、熱心に拝む男性が登場しました。

 

なので残念ながら、写真はありません。

 

 

不動堂の隣にあるのは手水舎。

山門と手水舎の間に色々あるのが面白いですね。

 

 

こちらの手水鉢がとっても素敵でした。

写真では少し見えにくいですが、

 

蓮の花と葉がデザインされているのが分かるでしょうか。

 

都内の有名寺院だけに、こういうところも凝っていますね。

 

 

手水舎の向かいは霊堂。

二層の宝形造りが美しい。

 

 

霊堂の前には聖観音像がありました。

六観音の一尊でしたっけ?

 

仏教に関する知識が浅いのがバレちゃいますね。

 

 

本堂。

山門を入って真っすぐ進むと、この香炉の前に出ます。

 

 

正面からでは香炉があって本堂がよく見えないため、斜めから。

ご本尊は空海作と伝わる薬師如来と如意輪観音で、

 

薬師如来を守護する十二神十將もお祀りされているそうです。

 

ご本尊は秘仏ですが、寅年の年に御開帳になるそうですよ。

 

ちなみに新井薬師は目の病気にご利益があるお寺です。

 

2代将軍・徳川秀忠の五女で

 

後水尾天皇中宮の和子(東福門院)が眼病平癒の祈願に訪れたところ、

 

たちまち回復したという話も伝わっています。

 

今でも目の眼病平癒と病気平癒お守りや

 

めぐすり木(眼病平癒茶)などの授与品がありました。

 

 

お参りをした後、授与所の脇から裏手へ行ってみました。

ドーンとした建物は大悲殿という扁額が掛かっていました。

 

葬儀や法事で利用できる建物かしら?

 

 

その一画に白龍権現水がありました。

こちらは飲料用の井戸水だそうで、誰でも汲んで良いそうですよ。

 

 

本堂の裏手には古そうな天水鉢もありました。

天水鉢は今で言ったら防火水槽ってことなるでしょうね。

 

 

そして大きな像がありました。

近くの案内板を読んでみると、こちらは16歳の聖徳太子だそうです。

 

東京都左官職組合連合会中野支部の組合員・鶴谷善平が鏝1丁で制作し

 

昭和35年(1960年)に建立されたものだそうです。

 

彫刻かと思ったら左官の技術で作った像でした。

 

素晴らしい技術ですね。

 

 

 

今回のおでかけ

★新井山梅照院(新井薬師)

 住所:東京都中野区新井5-3-5

 電話:03-3386-1355

 参詣時間:9:00~17:00

 駐車場:なし

 公式ウェブサイト:新井山梅照院

 

 

 

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