【觀四諦品第二十四】 

「聖なる真理(四聖諦)の考察」と名付けられる第二十四章」

24-31 汝說則不因 菩提而有佛 亦復不因佛 而有於菩提

汝にとって、仏(ブッダ)は菩提(悟り)とは因果のない別のものとして存在することになり、また、菩提(悟り)とは仏(ブッダ)と因果のない別のものとして存在することになる。

 

24-32 雖復勤精進 修行菩提道 若先非佛性 不應得成佛

もし、仏性が先に見えない(真理が見えない)とすれば、ただひたすら精進して菩提の道を修行をしても、悟る(仏に到達する)ことはできない。

 

ここでは、仏と菩提の相無自性の関係を表している。仏になって菩提を得る、もしくは菩提を得て、仏になるとするならば、仏と菩提は相依存する関係である。ブッダが菩提を得て仏になったとすれば、仏は自性しないし、菩提も自性しない。そうしないと、仏も菩提も存在し得ないということである。このような真理を「空」を使って理解しないと、悟ることは出来ないと言っている。仏即菩提である。