【觀四諦品第二十四】 

「聖なる真理(四聖諦)の考察」と名付けられる第二十四章

 

いよいよ本題という感じです!

 

24-1 若一切皆空 無生亦無滅 如是則無有 四聖諦之法

もし一切がみな空であれば、生はなくまた滅もない。かくのごとくであるならば、聖なる四諦(苦集滅道)の法も存在しない

 

24-2 以無四諦故 見苦與斷集 證滅及修道 如是事皆無
四諦が存在しないが故に、苦について完全に智見を得ることも、その原因である煩悩を断じ滅することも、その道を修習することも、全てを滅却して悟りを得ることも成り立たない。

 

涅槃への決まった道を考えることは、すなわち分別そのものである。一切が空であるという前提にたてば、所謂仏教が問題としている「苦」に関しての対処法は一本の道とはならないのである。分別することが苦や煩悩や執着の原因であるとするならば、一切皆空の前提に立った上で、世俗の一切皆苦の姿を見る、その視点が必要ということである。