春日神社 (広陵町沢)


大和国廣瀬郡
奈良県北葛城郡広陵町沢905
(社前道路は狭小で車の進入は不可、駐車は下部写真にて)

■祭神
天児屋根命


「高田川」の西側500mほど、古い集落「沢」内に鎮座する社。
◎創建由緒等については伝わっていないようです。境内続きで白山神社が鎮座。社前道路に接して当社と白山神社の鳥居が並びます。
当社の「北宮」に対してそちらは「南宮」と称されるようです。「広陵町史」が引く「神社明細帳」(明治十二年)には、「現 白山神社は白山神社 南宮、現 春日神社は白山神社北宮」と記されているようです。
◎一方で同じく「広陵町史」が引く「氏子郷中兼帯村々神社改遷宮諸事控」(明治二年)という書には、春日社を中心に相殿として白山社と住吉社を記しています。また「社寺境内図」(明治五年配)にも伊弉冉尊・天津児屋根命・住吉大神の三座を祭神とする「春日社之図」というのがあるとのこと。
◎以上から見るに、明治五年から十二年の間に相殿であった白山神社が本社を凌ぐほどの状態となり、同じく相殿の住吉社は消滅したように思います。現在は春日神社と白山神社の間に稲荷神社が鎮座。こちらは白山神社の境内社という扱いのようです。
◎宝暦年間(1751~1732年)にはこの小さな「沢村」が、「北沢」と「南沢」に分かれていたといいます。「北沢」の氏神が春日神社、「南沢」の氏神が白山神社だったのではないでしょうか。


*隣接する白山神社は別記事にて上げます。


車を停め置いたのはこちら。県道14号線から「沢」集落へ抜ける細い道があり、しばらく走ると「馬見丘陵公園」と「河合町運動公園」との遊歩道に。この部分だけ道がかなり広くなっており、駐停車禁止にもなっていません。



狛犬は名工 丹波佐吉によるもの。

素人目に見ても秀逸さが窺えます。