酒治志神社
(すじしじんじゃ・さかじしじんじゃ)


丹波国船井郡
京都府船井郡京丹波町三ノ宮宮ノ本2
(P無し、社前に車1台分ほどの空きスペースが有り停め置きました)

■延喜式神名帳
酒治志神社の比定社

■旧社格
郷社

■祭神
伊邪那岐尊
伊邪那美尊


「土師川」支流「高屋川」の中流域畔に鎮座する社。「土師川」は「由良川」に合流します。深い山々の河川沿いの小さな集落「三ノ宮」内。何鹿神社(後ほど記事UPします)、質美八幡宮に続く「山内荘」の「三ノ宮」であるとのこと。
◎創建は元慶五年(881年)頃とされています。古文書等は悉く焼失し不明ながら、天保四年(1833年)に創建一千年祭が行われたことからの推敲によるもの。創建由緒は不明。
◎式内比定については、「質志社」という記述が内陣(仏教用語、当社ご本殿のことか)に宣旨があったことによります。北隣は鍾乳洞がある「質志(しづし)」。
◎関心が寄せられるのは社名。これに対しては、アイヌ語の「山麓」を意味するところの「シュチシ」からとする説が挙げられているようです。
山城国の朱智神社や伊賀国の朱智荒木神社など、渡来系氏族が関わったのではないかと思われる社が「シュチ」「スチ」。また両社ともに製鉄鍛冶が絡んでいるように考えています。当社もその類いの社の一ではないかと。さらに秦氏が関与している可能性もあるのではないかと。いずれの社も山間部に鎮座していますが。
◎「創建祝賀大祭」というものが五十年毎に行われているようです。直近では昭和五十八年。古来より氏子数は多くなかったようですが、これからも続けていくことができるのでしょうか。



写真は明るめに補正しています。実際はかなり鬱蒼としたもの。寂れた古社といった趣。

ご近所から子供の声もありましたが、おそらくは高齢者ばかりの過疎地となっているように思います。