大神神社 (桜井市粟殿)


大和国城上郡
奈良県桜井市粟殿495
(P無し、境内北側の道がやや広めなので寄せて停め置きできます)
(新しくできた大型スーパー「トライアル」から北へ徒歩3分ほど)

■延喜式神名帳
桑内神社 二座 鍬靫 の論社

■旧社格
村社

■祭神
大物主命
天児屋根命



「三輪山」の大神神社と同名社、桜井市「粟殿(おおどの)」の街中に鎮座する社。
◎創建由緒等は不明ながら式内社 桑内神社の論社に挙げられる社。「大和志」は式内社 桑内神社に関しては所在不明とし、この説を退けていますが。
◎「三輪流神道探秘抄」という書に「二ツ神 松ノ本ノ神 忍坂宮イクネ大明神、イヅレモ三輪ノ大明神ノ御子ノ神トイヘリ」とあるようです。当社の旧社地が字名「二ツ神」であり、この記述に合致すると解されます。「二ツ神」という名から二座であるということが推測でき、式内社の後継社と考えてよいのかと思います。
「松ノ本ノ神」は不明、現在の「奈良県保険研究センター」の北側敷地内の子持勾玉が出土した場所という情報もあるようですが。「忍坂宮イクネ大明神」は忍阪坐生根神社のこと。
◎当社旧社地については現在の桜井郵便局の西側、市役所の北東とされています。ちょうど国道169号線上にあったということでしょうか。
◎神名帳に著される二座がどの神を指すのかは不明。大物主神の御子神と金山彦命で、後の時代に親神の大物主神に変わってしまったものか。天児屋根神は中世以降の変更なのか、明治まで春日神社と呼ばれていたようです。
「神祇志料」や「神名帳考証」は桑内連の祖神、建麻利根命としています。この神は饒速日神の六世孫であり、山邉御縣坐神社(西井戸堂町別所町)で祀られるご祭神です。

※写真は2018年8月と2021年1月に撮影したものが混在しています。