8[私たちをどこかで見かけたら?(Q&A)]

 

*ここでは私たちと歩くときの基本的な留意点を紹介させていただきます。

 

人によっても状況によっても異なることがあります。

以下の説明は、基本的な方法を紹介するということでご理解ください。

 

1 白杖で一人歩きしている人を見かけたら?

1 白い杖を白杖(はくじょう)と言いますが、

   これを使ってスムーズに歩いている人であれば、

   遠くから温かく見守っていてください。

   迷っていたり、ホームや横断歩道などの危険そうな所では

   「何かお手伝いしましょうか?」 と声を掛けてください。

   なお、立ち止まって白杖を上に持ち上げていたら、

   それは 「困っているのですが」というSOSのサイン ですので

   声をかけて上げてください。

 

   

 

Q2 歩くお手伝いをするには、それなりの知識や技術が必要ですか?

A2 同行援護の制度には、ガイドヘルパーという資格はありますが、

   以下のことを理解していただければ、

   資格がなくても一緒に歩くことができます。

 1. 「何かお手伝いしましょうか?」 と声を掛けてみて 「お願いします」

  という相手の意思を確認してから始めてください。

 2.相手の方に行き先を尋ねて、

   あなた自身がどこまで案内できるのか はっきりおっしゃってください。

 3.ほとんどの方は右手で白杖を持ちますので、

  左手をあなたの右肘につかまらせてください。

  その際、あなたの右肘が私たちの左手に触れるようにしてください。

 4.右肘につかまったら、その腕を「気をつけ」の姿勢にします。

  そして脇を軽く締めて腕をふらつかせないのがいちばん良い姿勢です。

 5.私たちは、あなたより常に半歩後ろを歩くことになります。

  そしてあなたが左を向けば左へ、右に向けば右へ、

  歩き出せばやはり歩き出します。

  つまりあなたの動きに前面的に合わせているのです。

 6.相手の方の身長が高い場合は、右肘ではなく、

  手を肩に乗せてもかまいません。

 

   

 

Q3 歩くときに気をつけなければならないことはありますか?

A3 以下のことだけは、常に頭においてください。

 1.歩いているときは、足元だけでなく、

   私たちの体の幅の分まで気を配ってください。

  以前、案内していることを忘れられて、

  鉄柱や電柱などにぶつけられたことがありました。

 2.特に観光地など、低い玄関や、木の枝が額にぶつかることもあります。

   頭の上もご注意ください。

 3.階段や段差がある所ではその直前で止まり、

  必ず上るか下るかを伝えてください。

  そして先にあなたから1段先に進みます。

 4.階段の所では 「階段を何段か上ります」 などと言ってください。

  段差が1段以外は段の数は言いません。

  それは数える基準が人によって違ったり、数え違いがあるからです。

 5.踊り場や階段が終わった所では、足が着地したと同時に

  「踊り場です」 とか 「階段は終わりです」 と言ってください。

 6.ちょっとした段差やスロープであれば、その都度止まる必要はありません。

  少し速度を落として 「スロープを下ります」 などと言う程度で大丈夫です。

 

Q4 そのほかに、気をつけたほうが良いことはありますか?

A4 以下の点にご配慮いただければありがたいです。

 1.私たちを誘導するときに、 袖をつまんだり背中を押したり

   手を引っ張ったり しないでください。

  とても不快ですし、恐怖を感じることさえあります。

 2.私たちが 持っている白杖をつかんで

  位置を教えるようなことはしないでください。

  白杖は、私たちの目なのです。

 3.狭い所を通過するときは 「狭いですよ」 と言いながら、

  あなたの右腕を腰の方に引いてください。

  私たちは、その動きであなたの後ろ側に移動します。

 

Q5 盲導犬を見かけたとき、気をつけなければならないことはありますか?

A5  盲導犬がハーネスを着用 しているときは、いわば 勤務中 です。

   以下の点にご注意ください。

 1. ハーネス(持ち手)をつかんだり盲導犬に触れたり しないでください。

 2.盲導犬には、食べ物を与えないでください。

 3.盲導犬の 名前を呼んだり、できるだけ 視線を合わせないで ください。

 4.誰しも可愛い盲導犬のほうに目が行ってしまうかもしれませんが、

  ユーザーが困っていそうなときは、

  声をかけていただけるとうれしいです。