7[あらゆる困難を乗り越えて]

 

私たちは、

 

あり得ないような困難や、

失敗をしながら生活しています。

 

そっと胸にしまっておきたいことや、

忘れてしまいたいこともありますが、

 

あえてそれらの一部をエピソードとして 紹介しましょう。

 

一場面ずつ読んだ後、

目をつぶってその状況を思い浮かべてみてください。

 

1.

ここは騒音の激しいホーム上の 立ち食いそば屋 です。

この店に一人で入り、そばを注文しました。

しばらくして、いい匂いのするどんぶりが目の前に置かれました。

七味唐辛子が好きな私は、たまたま手に触れた円い容器を手に取り、

何回か振って食べ始めました。

ところがビックリです!

そばの上には爪楊枝がどっさり かかっているではありませんか!

(静かだったら気がついたのに…!)

やむなく改めて注文し直しましたが、

そのときに顔が赤くなったのは、

七味唐辛子の辛さどころではありませんでした。

 

  

 

2.

ここは少し混雑している 電車の中 です。

手すりにつかまって友人と隣り合わせで立っていました。

しばらくして「最近読んだ本なんだけどねぇ…」

と話しかけたのですが返事がありません。

確かにそこに立っているはずなのに?

実は友人は居場所を変えていて、

私はまったく知らない人に話しかけていたのです。

突然話しかけられた方もさぞ驚いたことでしょうね。

 

3.

タクシーに乗車して、降りるときのことです。

運転手さんに料金を尋ねると 「870円です。」 とのこと、 

ポケットから千円札を取り出し「おつりはいいです。」と、

小遣いに多少の余裕があった私でした。

ところが後でお金を数えてみると、

「え・!」、先ほど支払ったのは 五千円 だったのです。

それ以来、できるだけ五千円札は持たないようにしています。

千円札と一万円札では横幅が10ミリ違うので分かりやすいのですが、

五千円札はその中間なので分かりにくいです。

 

4.

温泉旅館でのことです。

私は、少なくとも到着した日は2回、翌朝1回は風呂に入ります。

一人でも行けるように何回か往復しておきます。

さて、 朝風呂へ…。

のれんをくぐって脱衣所に上がろうとしたときです。

なぜか奥の方から女性たちの話し声が するではありませんか!?

ビックリです!

入る前で良かったのですが、

この旅館では、朝晩男女の風呂場を入れ替えているとのことでした。

 

    

 

5.

ここはひっそりとしたビルの中です。

いつもであれば誰も乗っていないようなエレベーターの前です。

ドアが開いたと同時に私は一歩踏み込んで、

左側にある 操作ボタンへと 手を伸ばしました。

そのとたん 「キャー…!」 そうです、

そこには若い女性が立っていたのです。

相手から見れば、その手の動きはまさにセクハラそのものです。

もちろん、その女性が驚くのは分かりますが、

こちらだってびっくりです!

 

6.

ここは初めて利用する トイレの個室 です。

用を足して水を流そうと水洗用のスイッチまたはレバーを探しました。

右の壁面、左の壁面、後ろ側のタンクの周辺と

どこを探してもまったく見当たりません。

かなりの時間探したあげく 「もういいや、どうにでもなれ!」

という気持ちで便座から立ち上がったとたん、

まるで人をからかっているかのように勢いよく水が流れるではありませんか。

 

   

 

最初から自動で流れることを知っていれば、

こんなに嫌な思いをせずに済んだのに…!

 

7.

通夜に参列する日の朝です。

通勤途中、ご霊前の封筒を買いにコンビニに寄りました。

対応してくれたのは若い店員さん。

「これで宜しいでしょうか?」と聞かれましたが「はい」と言うしかありません。

仕事を終え、同僚に今朝買った封筒に代筆を頼みました。

もちろん快く代筆してくれます。

そのときに何気なく 「やっぱりお通夜に行くのって気が重いよね!」

とつぶやくと 「えっ、ちょっと待って?これってご祝儀用の封筒ですよ!!」 と。

何と言うことでしょう。

もしこの封筒を通夜の受付に差し出していたらと思うと背筋がぞっとします…!

 

*ナイーブでデリケートな私たちでも、

ときには神経を図太くして過ごさなくてはならないことが多々あります。

そんな処世術を身に着けることもとても大切なことなのです。