はまる家@京王堀之内 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

次回のSTリハビリにおいて、嚥下テストなるものが実行される。カップラーメンを言語聴覚士の前で食すのだ。汁物は我々の病気との相性が悪い。まだ嚥下障害の心配は不要だが、病魔は刻一刻と身体を蝕んでいる。そのうち、口から食べることさえも過去の産物となってしまう。

 

以前は週末の友人との約束は、多岐に渡っていた。バラエティーに富んでいた。今は居酒屋が関の山。しかも地元に限られる。加えて歩行器は段差に弱い。それがどうした。連日の雨で友人との予定は流れに流れたが、地元の腐れ縁からナイスリカバリー。飲みの誘いが入った。

 

 

地元の二枚看板の一つ。居酒屋「はまる家」は、店長でオーナーの彼が僕らと同じ中学校の同窓生。流石の繁盛ぶりに圧倒されつつ、ビールを3杯、立て続けに流し込む。炭火で焼き上げた串焼きが絶品。まだ嚥下障害は大丈夫。たまに咽るけど。それより会話がままならない。

 

 
4杯目は全員でハイボール。チェイサーも間に挟むよ。酔ってはいけない。この後、タクシー乗り場まで歩行器を使って歩かなければならない。それより、僕が友人と会うこと。勿論、楽しい時間を送りたい。でも、それだけではない。僕の病状を見せること。仲間を悲しませたくない。