命
つい先日、度々話題に上る私の親友に、第二子となる男の子が誕生しました。
話は遡り今年の年明け、その親友から『お願いがある』と呼び出された。
昔からあまりそういうことを言わない彼がそう言うからには、相当な事態なのだろうと覚悟を決めた。
かなりマイナスな覚悟を。
しかしそのお願いとは、
「相馬さん(彼は私のことをそう呼ぶ)の名前の『祐』の一文字を、生まれてくる次男坊に付けてもいいか」
というものでした。
圧倒的快諾。
寧ろ光栄なことでとても嬉しかった。
ほんの少し照れくさくもあったけど。
さらにその親友は、私の父にも了承をもらいたいと言った。
『祐』の一文字は、私の父の名前にも使われており、そこはちゃんと義理を通したい、と。
なんという男前。
父親も喜んで快諾した。
というより、私より喜んでいたのではないだろうか。
そうして産まれた命。
写真で顔を見た、涙が出た。
将来その子に胸を張って
「お前の名前は俺と俺の親父の名前からくれてやったんだぞコラ」
と言えるよう、己に恥じぬよう、愚直に前へ生きていこうとあらためて感じました。
『祐』という字は『助ける』という意味を持っています。
色々とありすぎて考えることもやめてしまいたくなっていた私ですが、その産まれた命にいきなり助けられてしまいました。
生後間もないお子にでかい借りができたなぁ。
あ、長男坊、勿論お前も俺は大好きだからな、拗ねんなよ。
ともあれ、無事に産まれてくれて良かった。
奥様(高校の同級生)ありがとう。
親友(高校の同級生)ありがとう。
俺は誰か一人のヒーローであればそれでいいやなぁ。
お相手は私、相馬圭祐でした。