1月27日、「エンジン01 in 市原」

というイベントに参加させていただきました。

エンジン01文化戦略会議とは、

各分野の表現者・思考者たちが日本文化の

さらなる深まりと広がりを目的に参集した

ボランティア集団で、会員として所属させて

いただいてから20年以上経ちます。

 

 

帝京平成大学に100人以上の講師が集まり、

1時限から4時限までの1コマ約75分の講座を

20の教室を使用して実施、

計80ほどの講座が開催されました。

その中で、

3時限目は「世界が注目!日本人の知恵」、

4時限目は「年中行事と飾りを学ぶ 小笠原流礼法

ワークショップ」という、

二つの講座で講師をいたしました。

 

3時限目は、脳科学者の茂木健一郎さん、

クリエイティブディレクターの太田麻衣子さん、

ジャーナリストの高野孟さんとご一緒でした。

 

高野さんからの

「日本人はそれぞれの野菜そのものを個々に

発酵させて、ひとつの「漬物」を作る。

アメリカの人は野菜そのものは変化させずに

何種類かの生野菜をひとつのお皿に入れ、

ドレッシングをかけることで野菜を混ぜ合わせて

サラダをつくる」

というお話に、

受講者は大きく頷いていらっしゃいました。

 

太田さんは、

掛詞(一つの語を二つの意味に働かせる技法)

から日本人のことばに対する思いや知恵を

話されました。

事前に私の拙書まで読んでくださるなど、

講師が話を進めやすいようにと全体の流れを

あらかじめ考えていらしたことにも感銘を

受けました。

 

茂木さんは、

自由な雰囲気で参加なさっている様子を

見せながらも、

実は各講師の発言のポイントを絶妙に

取り上げながら発言なさることで、

教室全体をひとつにまとめる素晴らしさに

感激いたしました。

 

途中、茂木さんから

「小笠原さんからすると、当時の武士の特徴を

どのように考えていますか」

とのご質問をいただきました。

 

「ひとことでいうならば、潔さ、です。

武士道というは死ぬことと見つけたり、とは、

死への覚悟だけではありません。

いつ命を失っても恥ずかしくないよう、

後ろ指を指されることのない生き方を

こころがける。

その潔さのためにも、他者への配慮や優しさを

忘れずに作法といういくつもの知恵の引き出しを

持ちながら、自然で美しい言動をこころがけて

いました」

とお伝えいたしました。

 

講師の方々のご発言にこころを動かされながら、

何よりも、受講者の温かなお気持ちが優しい

空気を作り出し、教室内がひとつになったよう

にも感じました。

 

4時限目は、コミュニケーション工学者の

原島博さんもご一緒に、

年中行事のお話をした後、

折形を作成いたしました。

 

 

熱心に和紙を折り、

水引を結んでいらっしゃる皆様の表情が

素敵で、小学生も参加くださり、

終始和やかな雰囲気で進行できました。

 

講座に参加くださった方々、

講師の方々、

駅や会場でお力添えくださったスタッフの方々、

お手伝いくださった師範のお二人、

このたびお世話になった全ての方々に深く感謝

申しあげます。