連載 幼稚園・小学校受験合格バイブル
「慶應幼稚舎⑷」 第六章 無宗教系附属編⑬
「幼稚舎の選抜基準」
幼稚舎の選抜基準について受験を目指す保護者から色々言われていますが、私は次のように考えています。幼稚舎の選抜は「保護者」と「子供」に仕分けして考えなければなりません。「でも子供はともかく。幼稚舎は保護者面談を行わないでしょ?」と疑問に思う方が多々おられると思います。
「面談を行わずに保護者を選ぶ…」出身者でない方は通常「一部の優秀な子供以外は縁故で決定しているのでしょう。」と考えます。そう思われても仕方がありません。何故なら第一子の合格者だけを見ても、色の濃い保護者(慶應ファミリーと呼ばれるような)が揃うからです。しかも保護者面接がないのに…
私は、幼稚舎の選抜が一般論での縁故受験だとは思っていません。志願者の家庭を考査前に徹底的に事前調査する極めて戦略的な選抜だと思うのです。幼稚舎は、その保護者が慶應義塾に貢献してきた履歴を持つか調査し、願書の記述内容の裏付けをとり、願書だけでは確認できない事も調べている筈です。合格者の家族を知れば知るほどそうであろうと確信します。
①創業者一族等の継続性のある寄付金での貢献
②企業として就職への協力
③三田会を通じての人的貢献
④体育会や各種塾内活動への人的貢献
⑤ 慶應病院勤務を代表とする教職員等としての貢献(医学部出身者は特に)
以上のような様々な貢献は一過性のものでなく、継続的な貢献である事が条件ですが、当然の如くプラス査定です。
加えて貢献履歴がなくても、次のような理由もプラス査定になっています。
①大物政治家の子女(政治家は自身や実家が企業を経営しているケースが多いので寄付金も望める上に、地元で育つ事によりできる「地盤」は選挙での当選条件として最近薄くなる傾向があり、「看板」の方が重視されるので有名政治家の子女が受験する例が多くなっています)
②近年を象徴する有名企業オーナー一族の子女
③知名度が高く長期にわたり活躍している文化・芸能・スポーツ界の子女
麹町慶進会 塾長 島村 美輝
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