八本木ヒルズにて(前編) | 会計進化論。

八本木ヒルズにて(前編)


 ニワトリ氏がテレビを見て、一風変わった経営者の姿を見たのが、2週間前でした。テレビを見た翌日にすぐに連絡を取りましたが、当初、彼は多忙で、本当なら1年後のスケジュールまでいっぱいでした。今日、30分の面会時間を取れたのは、偶然が重なっていたようです。


 その会社は、西京市港湾区の中央部に位置していました。再開発が進み、数年前にできた八本木ヒルズビルは、まさにその象徴でした。


ヒヨコ「これが八本木ヒルズですかぁ・・・。あ、八本足のクモだ」

ハロウィン「なかなか面白い建造物だね」

ヒヨコ「それにしても、よく会ってくれましたね」

ハロウィン「熱意だよ」

ヒヨコ「さすがニワトリさん」


 部屋で待つこと少々。ドアが開きました。


藤田社長「すみません、お待たせしました」

ハロウィン「こちらこそ、お忙しいところ申し訳ありません」

藤田社長「いえいえ。那古野市で事業をされているとか。いやぁ、懐かしい。

  私が最初に起業したのも実は出身地の大分ではなくて、那古野市

  でして、あの頃は一人で売り歩いたものですよ」

ハロウィン「那古野市は閉鎖的なところもありますから、苦労されたでしょう」

藤田社長「それはすぐにわかったので、ひたすら世間話をしましたね。それか

  ら、帰り際にお菓子を渡すんですよ。経理の女性社員の方や奥様に

  喜ばれましたね。いやぁ、大事な商品のパンフレットを置いていかな

  いでアメだけを置いていく変なやつだと思われましたが、一人に信頼

  されてからは早かったですね」


 ひよこくんは驚いていた。テレビで見る姿とはこんなにちがうとは・・・。

あれはあくまでもブラウン管の中のキャラクターなのだろうか。


藤田社長「それから、いくつか会社をつぶしたり乗っ取られもしましたが、今

  はプロのSE(システムエンジニア)の派遣をしています。・・・本

  題はそれですか」

ハロウィン「はい。私も同じように、プロの経理社員の人材派遣をしようと思

  い、それで今日はお時間をいただいたわけです」

藤田社長「興味深い。たしか税理士の業界もかなり規制緩和が進んでいる

  そうですね」

ハロウィン「よくご存知で。今までは資格に守られていましたが、今後は自分の

  身は自分で守る時代だと思っています」

藤田社長「なるほどなるほど」




当ブログは皆様からの温かい一票で支えられています。

どうぞ応援よろしくお願いいたします にわとり ニワトリ 鶏



【補足】

 というわけで、ニワトリ氏はなにやら新しいことをはじめようとしていますが、ひよこくんは今のところよくわかっていません。しかし、本当に挑戦しなければならないのは、実はひよこくん自身だということを、この時点では知る由もなかったのでした。