チェイサー[……やれやれ、それなりに歩いてると思うが軌道エレベーターはどこだ?]

カンナ[もうしばらく歩けば、見えるかな。]

カンナ[チェイスはこの戦いが終わったら、どうするの?]

チェイサー[酒飲んで、仲間とワイワイやりてぇな。もちろん、カンナも一緒にな。]

カンナ[そうなんだ。私は…この戦いが終わった後も、チェイスのそばにいたい……かな。]

チェイサー[そうか。]

ザッ、ザッ……

モヒカンA[ん?あれは生き残りか?]

モヒカンB[そうかなぁ。]
モヒカンA[そのようだぜ!ちょっと行ってくる!]

モヒカンB[あ、待ってくれよ!]

チェイサー[何の用だ。]

モヒカンA[あんたら、もしかして生き残りだよな。]

カンナ[えっと……]

チェイサー[そうだ。]

モヒカンA[やっぱりか!]

モヒカンA[それより、どこへ向かうつもりだったんだ?]

チェイサー[軌道エレベーターだ。]

モヒカンA[へぇーっ、今頃あの場所に向かう生き残りもいるのか。]

モヒカンB[ところで、おとなりのお嬢さんは?]

カンナ[……私はチェイスと一緒に軌道エレベーターに向かってるだけ。]

モヒカンB[軌道エレベーターまではかなりの道のりだよ。少し、ここで休憩していきな。うちのボスも歓迎してくれるはずだ。]

チェイサー[だが……]

カンナ[チェイス……。私、行きたい。]

チェイサー[わかった。]

ノア[ようこそ、生き残りさんたち。俺たちはバース04だ。今はこんな数だけどな。]

チェイサー[バース部隊が生きてたのか!?]

カンナ[バース部隊って……なに?]

ノア[簡単に言うと、自分で言うともあれだが精鋭部隊だ。対イグセントのために戦っていた部隊だな。]

ノア[もしかして、お前……チェイサーか?]

チェイサー[そうだが。なぜ、知ってる?]

チェイサー[俺のことを知ってるってことは、お前たち…ほんとにバース部隊の生き残りか。]

ノア[そうだって言ってんだろ?んで、となりにいるのが……娘か?]


チェイサー[いや、俺の大切な仲間だ。]

カンナ[うん。]

ノア[そうか。まぁ、ちょっとはゆっくりしていってくれよな。何もない場所だが、]

チェイサー[それより、軌道エレベーターまで行きたいんだが……]

ノア[本気でいってるなら、止めはしねぇ。
ただ!気をつけろ。あそこには大型イグセントがいる。あそこに向かったバース01部隊は全滅……その他のバース部隊も大ダメージだ。]

チェイサー[……そんなことがあったのか。]

ノア[あぁ。とりあえず、ゆっくりしていってくれ。俺たちはここで生存者を探してみる。]

カンナ[…………。]





[バース04部隊の部屋]
チェイサー[協力者が生きていたのは嬉しいことだ。だが、軌道エレベーターのところには大型イグセントがいるのか。]

チェイサー[……もしもの時は。]

カンナ[もしもの時は……ってなに?]

チェイサー[何もない。独り言だ。]

カンナ[でも、仲間に……会えてよかっね。]

チェイサー[そうだな。明日は早く出発だ。カンナも早く休め。]

カンナ[チェイスは?]

チェイサー[俺はちょっと頭の中を整理してから休む。]





─翌日─




ノア[で、やっぱり行くのか。]

チェイサー[あぁ、このままいるわけにはいかないからな。]

ノア[そうか。生きて帰ってこいよ。]

ノア[それと、軌道エレベーターについたら俺たちの仲間の無念を晴らしてやってくれ。]

チェイサー[わかった。]

ノア[それと、嬢ちゃん。]

カンナ[私のこと?]

ノア[そう。]

ノア[チェイサーは考えるより先に行動するから、その時は止めてくれ。それと、軌道エレベーターはもう少し歩いた先だ。無理はするなよ。]

カンナ[うん、ありがとう。ノア。]

そして、私たちは軌道エレベーターに向かうのだった。

この先、どんな運命が待っているとしても、私たちは進み続ける。