さて、自分もこれと言って人様に紹介できるような趣味は無いのですが、一個前の人みたいに叩かれたくないので、僕の貴重なアイデンティティの一つである読書というのを使って、最近読んだ本で面白かったものをいくつか紹介してみようと思います。

「深夜特急」 沢木 耕太郎
著者のデリーからロンドンまでの路線バスでの旅を描いた旅行記である、「深夜特急」シリーズです。1980年代のアジアの雰囲気をリアルに感じることができ、旅したくなるような一冊になっています。香港、マカオなどの雑多な雰囲気が好きになったのはこの本のせいです。

「レ・ミゼラブル」 ヴィクトル・ユーゴー
映画やミュージカルで有名なこの作品ですが、自分としては小説で読んでいただきたいです。パンを盗んだだけで17年間牢に捕らえられ、根っからの悪人であるジャン・ヴァルジャンは、ディーニュの司教であるミリエル司教との出会いによって、善の心に目覚め、変わり始める、というストーリー。小説版の特徴は、当時のフランスの歴史的背景の説明がかなり詳細に説明されていることです。当時のフランスの緊張感を肌で感じながら、ジャン・ヴァルジャンらの人生を追体験していくことができます。

「妖怪アパートの優雅な日常」 香月 日輪
親を亡くした主人公稲葉は、高校入学と共にアパートで一人暮らしを始めます。家賃2万5000円のそのアパートは、妖怪たちと、それに負けず劣らず怪しい人間たちが出入りする、「妖怪アパート」でした。普通の人間より広い世界と命を持つ彼らとの交流を通して、稲葉の世界は次第に広がっていきます。とても読みやすい作品で、活字を読むのが苦手という方にもおすすめな作品です。
大学生活という人生の余暇に、小説というお供を。考えてみてはいかがでしょうか。
次のブログは素敵な笑顔の、彼にお願いしたいと思います。

