ここ数日、ニュースで話題になっている「ビットコイン」。
はじめて耳にした方も多いのではないでしょうか。
新聞やテレビの伝え方を見ていると
「詐欺話に引っ掛かった投資家たち」という
感じの報道でしょうか。
受け取り方はさまざまでしょうが、
金=GOLDをまだまだ大本命と考える私からすると
このビットコインという制度は
「現代の貨幣制度に対する挑戦」
という側面もあるのではないか、と考えています。
米FRBを親分とした各国の中央銀行制度。
「現行ルール」を脅かすものが出てくれば
なにがなんでも潰してしまわねば、
と考える人たちが出てきても不思議はありません。
(これはあくまでも少数意見でしょうから、いろんな角度から見てこんな意見もある、と頭の隅においていただくくらいでよいかもしれません)
1月24日の記事でも取り上げました
「ドイツの金融監督庁の発言」のニュースも
いろんな解釈はあるでしょうが
「金の値段が上がると困る人たちに攻撃されている」
と受け取ることもできます。
言うまでもありませんが
今、私たちが使っている紙幣は「不換紙幣」ですね。
1945年からのブレトンウッズ体制では
「金・ドル本位制」をとっていました。
「1オンスの金は35ドルと交換できる」
ことが約束されていたわけです。
逆にいえば
「35ドルを持って行けば1オンスの金がもらえた」
(交換してくれた)わけです。
しかしながら1971年
ニクソン大統領は「金とドルの交換停止」(ニクソンショック)
をしましたので1オンス≠35ドルとなったわけです。
金(GOLD)とのつながりはないけれども
紙(紙幣)をお互い信用しあって「お金」としようということです。
ということは・・・
逆算すればわかると思いますが
紙幣の枚数が増えれば
金の価格は自然に上がるはずです。
QE1、2とアメリカの金融緩和が進んでいるときは
自然と金の価格も上がっていました。
しかしQE3でさらに金融緩和を拡大したあとは
マネーの量は増えているにもかかわらず
金の価格は下がったわけです。
相対的にみて金の値段が上がるということは
ドルの「価値」そのものは下がって行くということ・・・
それでは「みんながまた金に走り出す」
なんていうことになると困る。
=米ドルが世界で一番安全なんだ
というルールの中で生きている人から
攻撃をうけても不思議はありませんね。
「金の価格上昇」と
「ビットコインのすそ野が拡がって利用者が増える」
とうことは
大袈裟かもわかりませんが
「現代の貨幣制度をおびやかす」
という点において似ている部分があるのかもしれません。