『献血のご協力をお願いします』 の投稿をしたところ、この記事をご覧になった方からご依頼がありました。
詳しいことはご依頼主の文章をそのままアップさせていただきますので、
ぜひご一読下さい。
---------------------------------------------------------------- 5/30(土)の「第57回日本輸血・細胞治療学会総会」市民公開講座のご案内です。 これは輸血に関する学会で、毎年1回総会という形で全国各地で開催されています。 そして、今年は開催地に埼玉県が選ばれました。 そして、学会には一般市民への普及活動も求められてますので、最終日の最後のコマで市民公開講 座というのを開くことになってます。 そして、血液センターでは、毎年「彩の国献血フォーラム」を行ってます。 その両方がジョイントして市民に献血を普及するというのが、今回の目的です。 ご存知な方もいると思いますが、献血できる人ってホントに健康な人に限られてますので、意外 と可能人口は少ないんです。 花粉症で薬を飲んでいる人、疾患があって薬剤を服用中の人、過去に輸血歴のある人、英国に1 日以上の滞在歴のある人、海外渡航歴がある人は4週間献血はできませんし、C肝、B肝の既往の人 は献血できないという多くの制限があります。 それでも輸血を待っている患者さんは非常に多く、日々、血液不足と戦いながら献血業務を行っ ているのが現状で、よくテレビでも声を張り上げて街頭呼び込みしてますが、あれは嘘ではありませ ん。 成分献血は時間もかかるし、献血者にも負担がかかるので確保が難しく、血小板製剤なんかは特 に毎日不足状態で、白血病で化学療法を行っている患者は造血機能が破壊されますので、血小板が作 れなくなり、毎日、血小板製剤を待っている状態なのです。 そして驚くことに、埼玉県の人口は全国で上位ですが、献血率ではワースト2位という恥ずかしい 記録も持っています。 もちろん私達も献血者確保の努力はしておりますが、そんな努力の甲斐もむなしく、低迷しており ます。 全国的に10代、20代の献血者が激減傾向にある中で、人口構成が若い世代が多いという埼玉も 例外ではありません。埼玉→都内で勤務している人も多かったりもしますので、少なからずそういっ た影響もないともいえません。 さらに現在、毎年80万~100万人が輸血を受けているといわれています。 それがどんな理由で輸血されてるかご存知ですか? 事故だろう?って思うかも知れませんが、ほとんどは悪性新生物です。 そう、癌です。 癌といっても血液の癌で急性・慢性骨髄性白血病なんかが主です。 もちろん腫瘍による癌でも造血機能が破壊されれば輸血を必要としますので、事故なんかより、は るかに使用量が多いんです。 癌って高齢化と食文化の変化で増えてきた疾患で、現代病ともいえます。そう考えると、いつかは 誰もが人生に一度は輸血を受けるのでは?という考え方もできますよね? そう、いつかは輸血を受けることがある可能性が高いんです。 でも、現行制度では輸血を受けたら二度と献血はできません。 だとしたら、できるうちに献血をしておきたいと思いませんか? 自分だけは、いつかは誰かが献血してくれた血液で輸血を受けることができるって思ってたりして ませんか? みんなが、そう思うと誰も献血する人はいなくなります。 もし、自分の身近で大切な人が病で倒れて輸血が必要になったとき、自分が健康だったら自分の 血液をわけてあげたいって思いますよね? その気持ちです。 その気持ちで献血に少しでも興味を持っていただけたら嬉しく思います。 フォーラム当日は実際に輸血を受けた方の講演も聞くことができます。 元女子マラソン選手の有森裕子さんと事務所を同じにするプロゴルファーの中溝裕子さんです。 この方には過去に1度講演していただいたことがありますが、闘病の苦しさ、輸血のありがたさが 強く伝わってきます。 患者さんご自信の言葉で語られるので重みが違います。 献血は無償がいいのか、有償がいいのか、法的規制のもとに強制がいいのか意見がわかれるところ ですが、患者さんのお話を聞くとおのずと結論は導きだされます。 これは誰かに言われたのでは受け入れることはできないと思います。 是非、ご自身の心で患者さんの声を受け止めて、その思いを後世にも伝えていって欲しいと思いま す。 そして一人でも献血者が増えれば・・・それが患者さんの願いです。 フォーラムは事前申し込み不要で参加費無料となってます。 多くの方のご参加をお待ちしております。
皆さまのご協力をお願いしますm(_ _)m