・人は「有形財産」と「無形財産」を持つことができる。

とはいうものの、私はこう見えて、もともとお金にも物にも執着がない。

少ない収入もすぐに学生や年下のために使ってしまうし、着る物は人を見られるのでかなり良いものを買うが、すぐに人にあげてしまう。…というか誰も買ってはくれない…。

・しかし、昨年、一番ショックだったのは唯一、教え子のために購入したダイヤのネックレスを紛失したことだ。彼がすすめる大きなダイヤ。お付き合いで購入した物だ。

たしかに、買って良かったと思う。誰の前に出ても、どこに出ても「場を踏む」ことができるほど高価なものだし、上品でその輝きも天下一品。

 

・でもでも、無くした。

 つい、バッグに放り込んでそのままにしていたらダイヤは旅に出たのだ。

 

・ある人が「あのね、高価な宝石が消えた時はよほど大病をするか命の危機になる事故を避けられたということよ」と言った。よほどの事故か病気だろう…と自分を納得させた。

 

・さて、年が明けて28年ぶりに教え子が同窓会に呼んでくれた。

生まれて初めて学校に勤めたときの教え子が昨年、42年ぶりに東京で開いてくれた会。

もう、死んでも良い…と思えるほどうれしかった。

 

ところが、今年、新年に私が学校現場で最後に担任した子たちが28年ぶりに同窓会を開いてくれたのだ。正直、それぞれが名乗るまで名前と顔が一致しない。が、近況報告をするとあっという間に28年前の「けいこ組」にタイムスリップした。

いじめも不登校も日々の欠席すらなかった1年3組。PTAの出席率もほぼ100%だった。

 毎日出していた「学級通信」を全て保存していた子たち。

 経営者になり、警察官になり、教師になり、管理職になり、染物屋さんの奥様になり、父になり、母になり…私より数倍出来がイイ。

神様はこんなダイヤモンドたちを私に会わせてくれるために、私のネックレスを隠したのだ。「先生のあの時の一言で自分は生かされました」そんな一言を次々にかけてくれるかけがえのない宝物を抱えきれないほど持っている私に、あと、何がいるものか…

#無くしたダイヤモンド #不登校ゼロ #いじめゼロ #欠席ゼロ #かけがえのない宝物 #けいこ組