私は、買い物以外で人様に現金をお渡しするときにぴん札以外を使ったことがない。

不祝儀以外は、お家賃も何かの代金を立て替えていただいた方へも当然ぴん札だ。

それは、礼儀だと心得ているし、逆にくしゃくしゃなお札を渡されたときは少し残念。

東京のホテルや一流のレストランでもピンとした新券をいただく。

私が大分オアシスホテルのラウンジでお茶を飲むのも、ちゃんとしたホテルだからだ。

一万円札を出しても必ずきれいなお札でお釣りをくださる。

いつか、社長とお話をしたときにそのことを伝えると、とても喜んでくださった。

 

ある時、国家公務員試験を受験する息子さんのアドバイスをして欲しいと私のところに とある自治体の公務員であるお父さんがいらした。

なんでも、2次試験まではいつも合格するがその先が進まず2年になるという。

本人の面談をすると本当に好青年。

ちょちょっとアドバイスして、練習したところ、めでたく最終合格。

合格発表の翌日、お父様がお礼に見えました。

もちろん、お金をいただくつもりはさらさらありませんでした。

しかし、そのお父様が、白い封筒に1000円札を…しかもシワクシャのお札を入れて私に「受け取ってください」と涙を浮かべて差し出されたのです。

後に、別の形でお返ししたのですが、そのシワシワなお札を見たとき、お父様の切なる思いを感じたのです。そして、ありがたくてありがたくてたまりませんでした。

同じ現金価値なのに、ピンとシワ。様々な感情が湧きました。