山頭火(さんとうか)と言えば、北海道では旭川発祥の「らーめん山頭火」を思い浮かべます。
*店名は、俳人・種田山頭火に由来し、開業した3月10日との語呂合わせにもなっている。
九州・山口では、漂白の俳人・種田山頭火(1882-1940年)を思い浮かべるはずです。
【種田山頭火】
*うしろすがたのしぐれてゆくか
九州各地を放浪した山頭火は、糸島半島(前原、深江、加布里あたり)を行乞して歩いています。
【1932年(昭和7年)4月12日の山頭火の日記より】
「久しぶりに朝酒を味う、(略)しとしとと降る、まったく春雨だ、その音に聴き入りながらちびりちびりと飲む、水烏賊一尾五銭、生卵弐個五銭、酒二合十五銭の散財だ、うれしかった」
注:この日、山頭火は現在の福岡県糸島市深江の久保屋という木賃宿に前日に続いて泊まっている。水イカ(アオリイカの別名)、生卵、酒を山頭火が早朝から買いに行ったとは考えにくいので、これは宿で出してもらったものだろう。
