ご無沙汰してます。剣道の橋本です。
かなり間が空いてしまいましたが、ひさっっっっしぶりに更新します。
過日の世界剣道選手権大会。僕も最終日の男子団体戦を観戦しました。
俳優の天野浩成さんとともに一階席からの応援。
会場内・場外問わず、日本武道館周辺はお祭りのようでした。
特に国の威信をかけた団体戦。白熱の展開となることは間違いないといった感じでしたね!
優勝は日本。準優勝は韓国・・・
今回もネット上で様々な方々が、あれは一本じゃないとか、あれは一本だとかの論争を繰り広げています。
もうだいぶ落ち着いたのかな・・・なので、僕も少し遅れてですが、意見を述べたいと思いました。
まず、皆さんとにかく批判の嵐。
日本男子の戦い方を批判すれば、正しい剣道で勝負するべき!手元を上げない剣道が日本の剣道。あれは反則だ!!あれは相手の小手ありだ!!
などなど・・・
そして、決勝の相手の韓国チーム批判・・・これは毎回の事ですよね。
そして今度は、国体批判・・・
いつまで批判してれば気が済むんだろう・・・
僕が思うに、選手は想像を絶するほどのプレッシャーの中、5分間に魂を込めて戦っていると思うんです。
日の丸を背負うプレッシャー、それは言葉では言い表せないと思います。
そんな中で、一瞬一瞬に最善の選択をしながら技を繰り出し、応じ返し、守りきる。それがどれほどまでに大変だった事か・・・
それは皆さんお分かり頂けますよね??
それも含めて、正しい剣道をするのが日本代表なんだろ??
↑こんな声が聞こえてきそうですね・・・
剣道をやっている方なら誰しもが考えることだと思いますが、
勝ちたい・・・負けたくない・・・打たれたくない・・・打ちたい・・・怖い・・・
こんな心理状況の中で最善の選択をしなければならないのが、試合なんですよね。
選手だって、手元を上げたくて上げてるわけじゃないし、誰だって手元を収めたと思っているはずです。
でも、皆さん・・・怖くて手元が上げってしまう事は人間だれしもありますよ。
それを、模範にならないからダメだ!などの心無い言葉で批判するのはあまりお勧めしません。
だって、選手達は誰がなんと言おうと、最高のパフォーマンスをすべく、長期に渡り強化を繰り返し、ここで完全燃焼する!最高の試合をする・・・いや、死合をしたわけです。
その死合に向かう侍の覚悟を、もっともっと評価してあげられませんか?
決勝の大将戦終了後の整列で、正代君が涙を流しているのが遠目にも分かりました。
竹ノ内君の先鋒としての役割、勝見君のチームへの貢献度、正代君の安定感、安藤君の抜群の剣捌き、そしてウっちゃんの、なんとしても日本を優勝させるという気概!!
これになぜ感動せずにいられるんですか?
僕に批判の言葉なんて見当たりません。
それほどまでに、日本代表は最高の剣道で優勝してくれたと僕は思っています。
そして、韓国代表。僕も韓国に剣道で数回行きましたが、本当に礼儀正しいし、良い剣道だなって思います。
日本にとっての良きライバルだと肌で感じられるし、これからも最高の好敵手ですよね。
試合態度が悪いなど、多々意見が出ますが、もうそこは国の文化の違いだと思うんですよ。
前置きとして、剣道は勝っても負けても相手を尊重する!ということは分かった上です。
韓国チームは、国の威信をかけて絶対に優勝して母国に帰るんだ!!必ず成し遂げるんだ!!と、強く思っています。
そして、そのプレッシャーを自分自身により強く課して、人並みならぬ努力の末に、日本武道館に立った事を思います。
そして、決勝での敗戦・・・悲願でもある、日本を倒しての優勝にまたしても一歩届かなかった・・・
韓国チームのスタッフ・・・補欠の選手・地元の友達・道場の先生などに様々な無念を抱いて、敗戦を受け入れられないんだと思います。
応援してくれたみんなに、本当に申し訳ない・・・また日本に勝てなかった・・・
こんなに応援してくれたのに、期待に応えられなくて本当にごめん・・・
こんな心境だと僕は理解しています。
13WKCで日本がUSAに敗れた時、日本人はこんな感じでしたよね・・・
確かにそれを態度に出すことは、非難されてしかるべきかと思います。
でも、それだけ韓国代表選手は、人生を賭けて、人生を賭して、剣道に打ち込んでいるんです。
それは分かってあげて欲しい。
人生を賭して剣道をやっている、いわば生涯剣道の同志なんですよ。
だから、もっと広い視野で世界の剣道や、もちろん日本国内の剣道を見て欲しいと強く願ってます。
何が言いたいか伝わらないかもしれませんが、人それぞれが強い信念を持って自分の剣道をすれば良いんじゃないかなって・・・
人の粗探しよりも、自分の成長を!!!
以上、生意気かもしれませんが、僕の感じた事を綴らせて頂きました。