■■【経済の読み方】 2013年 6月下旬を時系列的に見る

 世の中の動向は、アラカルト的に見ることも大切ですが、時系列的に見ると、また異なった面が見えてきます。
 ここでは、これまでの流れをコンパクトにまとめてご紹介します。



■ エネルギーの地産地消のすすめ 2013/06/30

 東日本大震災・原発事故を受けて、自然エネルギーへの関心が高まっています。

 「自然エネルギー」といいますと、私たちは風力や太陽光を思い浮かべますが、当ブログでもこれまで、バイオマスや再生オイル、地熱や波浪などの発電を紹介してきました。

 原発の解説でおなじみのNHKの水野倫之解説委員が、地域特有のエネルギーを生かして発電する地産地消の 導入拡大に向けた様々な取り組みへの必要性を主張していますので、ご紹介します。

【これまでの記事】
 ◆1 優れモノのはずである地熱発電所の新設なし

◆2 なぜ地熱発電が火山国日本で盛り上がらないか

 火山国日本で、なぜ地熱発電の新規開発が10年以上にわたってなかったのでしょうか?

 当然、いろいろな課題があるからですが、では、どのような課題があるのでしょうか?

 まずはコストの問題です。蒸気を取り出すだけですので、コストが問題となるとは予想していませんでした。

 大規模な地熱発電所となると200~300億円もかかります。

 幸いなことに、去年から固定価格買い取り制度が始まりました。地熱発電による電気は、1kWあたり27円~42円で電力会社が買い取ってくれることになりました。

 次の大きな問題として、地熱発電に適した場所です。地熱資源の8割が国立・国定公園の中にあり、ここでは開発の規制があります。

 去年、環境省が規制を緩和したことにより、今後は、条件付きながら開発が認められることになりました。

 このような条件も整備されてきて、地熱発電は20か所以上で建設が計画されています。

 しかし開発にはさらなる課題があるのです。

【今後の掲載予定】
 ◆3 温泉街を発電所にして地産地消に成功
 ◆4 バイオマス発電
 ◆5 バイオマス発電の課題は克服できるか?

■ エネルギーの地産地消のすすめ 2013/06/29

 東日本大震災・原発事故を受けて、自然エネルギーへの関心が高まっています。

 「自然エネルギー」といいますと、私たちは風力や太陽光を思い浮かべますが、当ブログでもこれまで、バイオマスや再生オイル、地熱や波浪などの発電を紹介してきました。

 原発の解説でおなじみのNHKの水野倫之解説委員が、地域特有のエネルギーを生かして発電する地産地消の 導入拡大に向けた様々な取り組みへの必要性を主張していますので、ご紹介します。

◆1 優れモノのはずである地熱発電所の新設なし

 自然エネルギーには、 全国的に導入が進む風力や太陽光に比べて、地域的な制限の多いバイオマスや地熱発電などもあります。一方で、拡大に向けて様々な取り組みが始まっています。

 地熱発電というのは、地下のマグマの力を使って電気を作る方法です。マグマで暖められて地下に溜まっているお湯に向けて井戸を掘って、パイプを通して蒸気を取り出し、その勢いでタービンを回して発電する方法です。すなわち地熱発電は火山のある地域特有の自然エネルギーで、「優れモノ」と言えます。

 平均的な地熱発電所では最大出力が25,000Kw、これは年間で6万世帯分の電気量に相当します。

 それでは、その優れモノの地熱発電所は、国内にどれくらいあるのでしょうか?

 日本は世界3位の地熱資源が確認されていますが、これは原発20基分に相当します。ところが発電所は17か所に留まり、あわせて52万kWです。まだ原発1基分にも満ちませんし、驚くなかれ、10年以上に渡って新規建設がなかったのです。

【今後の掲載予定】
 ◆2 なぜ地熱発電が火山国日本で盛り上がらないか
 ◆3 温泉街を発電所にして地産地消に成功
 ◆4 バイオマス発電
 ◆5 バイオマス発電の課題は克服できるか?

◆ アメリカも温暖化対策に本腰? 2013/06/28

 オバマ大統領がワシントン市内の大学で演説し、2期目の重点課題の一つとして新たな温暖化対策の行動計画を発表しました。

 「地球は温暖化が進行しており、手遅れになる前に行動する勇気が求められている」と、いまさらという感がするものの京都議定書に調印しなかったアメリカにおける姿勢の変化として歓迎できます。

 したうえで、「発電所は無制限に二酸化炭素を排出し続けている」と述べ、温暖化対策に一層力を入れる姿勢を強調しました。二酸化炭素を排出し続けている火力発電所の二酸化炭素の排出基準がすでに定められていて当然というような気がします。

 彼は、2020年までに風力や太陽光による発電を600万世帯以上に普及させ、さらに、中国やインドなどの新興国と協力して、温暖化対策を巡る国際的な協力をリードしていくなどとしています。


◆ 法人減税策の概要 2013/06/27

 経済産業省と財務省が2014年度の税制改正で検討している法人減税策に関心のある方は多いでしょう。

 工場など設備の廃棄による損失の一部を、前の年度にさかのぼって法人税から還付できるようにすることなどが柱です。経済界が求める法人税率の引き下げは経済情勢や財政状況を見極めながら慎重に判断する方向です。

 検討中の法人減税策は、3本柱です。

(1)設備廃棄による欠損金を前の年度に納めた法人税から還付できる措置

(2)減価償却費を一括して損金に算入できる「即時償却」の導入

(3)研究開発支援

 大企業のメリットが大きいと野党から批判の出ているテーマですが、うまく機能するようになると良いですね。


◆ 日本とEUとのEPA本格議論始まる 2013/06/26

 グローバル経済の昨今、TPPを始め、国を超えた連携がいろいろと進んでいます。

 その一つにEU(ヨーロッパ連合)との貿易自由化を目指す、EPA(経済連携協定)の交渉が、日EU完で進められています。

 関税の削減や撤廃、投資に関する規制の緩和など、個別の分野ごとの本格的な議論が始まりました。

 日本はEUに対して、自動車や液晶テレビなどの工業製品に掛けられている関税の撤廃に期待しています。一方、EUは日本に対して、日本国内の自動車の安全基準や食品の表示などに関する規制が厳しすぎ、いわゆる「非関税障壁」になっているとして見直しを迫っています。

 EUは、強気で、日本側の非関税障壁撤廃に向けた取り組みが不十分だと判断すれば、交渉を1年で打ち切る姿勢です。

 日本の安全基準の厳しさは、日本国民を守るために重要なことです。日本には、譲歩をして欲しくないですが、EUも簡単には納得しないでしょう。

 両者が、自分達の立場に固執しすぎると交渉はご破算になると思います。


◆ 中英通貨融通協定 2013/06/25

 日韓が通貨融通協定を結んでいることをご存知の方も多いでしょう。それがこの度継続されなくなりました。政治問題が色濃く経済問題に絡んで来ているのでしょう。

 中国人民銀行とイギリスの中央銀行でありますイングランド銀行との間で、必要な際には中国の通貨・人民元とイギリスのポンドを、互いに融通し合う通貨スワップ協定が締結されました。

 融通枠は、人民元が2000億人民元(3兆円)、ポンドが200億ポンドとし、これにより金融危機などで外貨の確保が困難になった場合に実施されます。

 例えばイギリスが通貨不足を生じた場合に、イングランド銀行が人民元を中国側から借り受け、自国の金融機関に供給できるようにできます。

 この協定により、ロンドンにおいて人民元の市場の流動性が高まり、海外決裁における人民元が、これまではドル・円・ユーロの3本建てであった中に加わってくることになります。


◆ 巧妙なオレオレ詐欺に騙されるな 2013/06/24

 「オレオレ詐欺になんか、騙される方が悪い。俺は絶対に騙されない」と思っている人が多いでしょう。

 西田公昭立正大学教授のNHK番組をご紹介しますので、その様な人こそ読んでいただきたい。できればNHKアーカイブを利用して、この番組を視聴することをお勧めします。

【これまでの目次】
 ◇第一回 第一条 非現実的楽観主義が危ない!
 ◇第二回 第二条 私の失敗と正常性バイアス
 ◇第三回 第三条 怪しさを見破る8策(1/2)
 ◇第四回 第三条 怪しさを見破る8策(2/2)
 ◇第五回 第三条 ストレスや心理的なプレッシャーに負けない耐性をつくっておく
 ◇第六回 第四条 なるべく早くはっきりと断る

◇第七回 第五条 見方をとっさに見出す

 これまでだまし被害に遭わないための西田教授による5カ条の1~4までについて、ご紹介してきました。

 最後の第五条の心得です。

 危険だと察知したときは、とにかく逃げて、誰かに助けを求めることです。

 そのためには、味方をとっさに見いだす練習が必要だと西田教授は言っています。

 同じ立場でセールスを受けている人に遭遇したら、その相手が見知らぬ人でも思い切って話しかけ、本音を確認する、といった度胸をつけることを皆が心がけるべきと、西田教授が言っています。

 即断即決を求める相手をふりはらって、警察や消費者センターなどの公的機関に相談するといった一歩引いた行動が大切です。

 このような専門機関でなくても、誰かに相談するという行為が、心に余裕をつくり、あらためて怪しさに気づき、被害を免れた方も少なくないようです。

最後に西田教授による「だまし被害に遭わないための心得五か条」をまとめてみました。

 第一条 騙される可能性を忘れない

 第二条 売り口上の怪しさに気づく感性を高める

 第三条 ストレスやプレッシャーに負けない耐性を作る

 第四条 なるべく早くはっきりと断る

 第五条 見方をとっさに見出す

 第一条は、自分もだまされてしまう可能性があることを忘れない練習です。第二条は、売り口上の怪しさに気づく感性を高める練習です。第三条は、ストレスや心理的なプレッシャーに負けない耐性をつくる練習です。第四条は、なるべく早くはっきりと断る練習です。第五条は、味方をとっさに見いだす練習です。

 立正大学教授の西田公昭氏は、このように警告と対策を話していました。

 私も、このような状況に立たされたら、このことを思い出して、冷静に行動スタイと考えています。

 そのために、さっそく日頃の生活の中で、トレーニングを実践し、いつ遭遇するかわからない詐欺や悪質商法のだましに備えたいと思います。 <完>

◆ 巧妙なオレオレ詐欺に騙されるな 2013/06/23

 「オレオレ詐欺になんか、騙される方が悪い。俺は絶対に騙されない」と思っている人が多いでしょう。

 西田公昭立正大学教授のNHK番組をご紹介しますので、その様な人こそ読んでいただきたい。できればNHKアーカイブを利用して、この番組を視聴することをお勧めします。

【これまでの目次】
 ◇第一回 第一条 非現実的楽観主義が危ない!
 ◇第二回 第二条 私の失敗と正常性バイアス
 ◇第三回 第三条 怪しさを見破る8策(1/2)
 ◇第四回 第三条 怪しさを見破る8策(2/2)
 ◇第五回 第三条 ストレスや心理的なプレッシャーに負けない耐性をつくっておく

◇第六回 なるべく早くはっきりと断る

 西田教授は、「悪質な相手が、感情を揺さぶってくる中で、こちらが理性を残して熟慮するのは簡単ではない」ので注意が必要だと言っています。

 西田教授は、その理由として「人間の心は、省エネのシステムでできています。少しでも深く考えたりせずに、直感的に判断を下していきたいと無意識に動き、日常的な習慣にもとづいて、いつものように意思決定したいと考えてしまいます」ということを挙げています。

 つまり、私たちは、安易で楽な対応に走りがちなのです。できれば積極的にストレスや緊張の場面を経験して、そんな場に耐える練習をしておくことは、いざというときに役に立つということです。

 そして、このような我慢強い心の基盤をつくると同時にやるべきことが、なるべく早く、はっきりと断るトレーニングです。

 これが第4の心得です。

 電話で断れない人は、会っていまうともっと断れません。

 礼儀やマナーは大事ですが、相手次第では無視しなくてはなりません。人には嫌われたくない、喜ばせたいという自己呈示動機と呼ばれる心理が誰にでもありますから、勇気がいることです。当然、慣れないとうまくできないものです。

【今後の掲載予定】
 ◇第七回 第五条 見方をとっさに見出す


◆ ユーロ圏で直接銀行支援合意 2013/06/23

 単一通貨ユーロを導入するユーロ圏各国の財務相が集まって、ルクセンブルクで会議を開きました。

 ユーロ圏で作る基金「ESM(ヨーロッパ安定化機構)」を使って、経営が悪化した銀行に対して、政府を通さず直接資金を注入する新たな仕組みについて協議しました。

 経営難に陥った銀行にユーロ圏で作る基金から直接、資金を注入して支援する新たな仕組みについて、拠出できる総額を600億ユーロ(日本円でおよそ7兆7000億円)としました。来年後半からの運用が開始されることを目指すと、大枠で合意しました。

 また、運用開始前に経営が悪化した銀行に資本注入するかどうかは、加盟国政府の要請に基づいて個別に検討することになりました。

 すでに政府を通じて支援を受けているスペインの銀行についても将来、この仕組みを使うことができるようになります。

 EUは、この仕組みによって銀行の救済のために公的資金を投入し、財政が悪化するという悪循環を断ち切ることができるとしています。ただし、前提条件となっている域内の銀行の監督業務を一元化するための仕組みについては最終的な合意に至っていません。

 このことから、運用開始までに時間がかかることが懸念されます。折角良い仕組みを作ろうとしても、自国の事情を優先して、総論賛成各論反対というのでは、何も決めないのと同じことと考えます。


【今後の掲載予定】
 ◇第四回 第三条 怪しさを見破る8策(2/2)
 ◇第五回 第三条 ストレスや心理的なプレッシャーに負けない耐性をつくっておく
 ◇第六回 第四条 なるべく早くはっきりと断る
 ◇第七回 第五条 見方をとっさに見出す 

◆ 巧妙なオレオレ詐欺に騙されるな 2013/06/22

 「オレオレ詐欺になんか、騙される方が悪い。俺は絶対に騙されない」と思っている人が多いでしょう。

 西田公昭立正大学教授のNHK番組をご紹介しますので、その様な人こそ読んでいただきたい。できればNHKアーカイブを利用して、この番組を視聴することをお勧めします。

【これまでの目次】
 ◇第一回 第一条 非現実的楽観主義が危ない!
 ◇第二回 第二条 私の失敗と正常性バイアス
 ◇第三回 第三条 怪しさを見破る8策(1/2)
 ◇第四回 第三条 怪しさを見破る8策(2/2)

◇第五回 ストレスや心理的なプレッシャーに負けない耐性をつくっておく

 2回にわたって、だましの手口を見破る方法を紹介してきました。

 相手は巧妙ですので、それに対処するためには、日頃からトレーニングして、身につけることが大事であると西田教授は述べています。

 なぜなら、詐欺や悪質商法の手口はたくさんあり、今後も変化していくでしょうが、悪用される状況は、記述のように8策ぐらいの数に集約できると言うのです。

 さて、こういう状況になったとき、敏感に気づいたら、次は、勇気をもった対処が必要となります。これにもトレーニングが必須です。

 「8策をわかってさえいれば大丈夫」と、高をくくってはいけないと、西田教授は警告しています。

 たとえ8策をわかっていても、そういう人はいざという時に不覚をとる可能性が高いと断言しています。

 地震や火災のような災害のときに、うまく対処するには、へそかR訓練して、身体で覚えるが大切と言いますが、それと同じことです。

 詐欺や悪質商法のときでもそれと同じことが求められています。

 振り込め詐欺の被害も、電話の主を確認するなどのとっさの判断や行動が、練習不足でとるべきことが取れないで生じた結果だったといえるのです。

 では、日頃、何をトレーニングしておくべきでしょうか。

 第一は、ストレスや心理的なプレッシャーに負けない耐性をつくっておくことです。これが、西田教授流の詐欺や悪質商法に対抗する心得の第3条なのです。


◆ 巧妙なオレオレ詐欺に騙されるな 2013/06/21

 「オレオレ詐欺になんか、騙される方が悪い。俺は絶対に騙されない」と思っている人が多いでしょう。

 西田公昭立正大学教授のNHK番組をご紹介しますので、その様な人こそ読んでいただきたい。できればNHKアーカイブを利用して、この番組を視聴することをお勧めします。

【これまでの目次】
 ◇第一回 第一条 非現実的楽観主義が危ない!
 ◇第二回 第二条 私の失敗と正常性バイアス
 ◇第三回 第三条 怪しさを見破る8策(1/2)

◇第四回 怪しさを見破る8策(2/2)

 こちらの真理を突いて、うまくその気にさせる人達に共通している行動があります。それを理解していると、騙されずに済むかもしれません。西田教授による8策の4策までは前回ご紹介しました。今回は、残りの4策をご紹介します。

5 不得手な内容

 こちらの知識不足をついてくる手口もあります。

 こちらが詳しくない商品や契約内容を、話術でついてきて売り手を信じさせてきます。「わからないところは私たちプロにお任せ下さい」というように、任せておけば大丈夫という言い方です。

 通帳と印鑑を添えて出させるなど、相手の手口を見極める必要があります。

6 動揺した状態

 古典的なオレオレ詐欺の常習的な手口です。不安、恐怖、そして焦り、あるいは、好意、罪悪感、責任感などの感情に訴えてきて、記述の即断即決や即行動を起こさせようとする手口です。

7 権威者や合意者情報の強調

 有名人の名前を挙げて、「著名な人が使っている商品だから安心」とか、「大変な評判だから有名人も使っている」など、未確認情報を吹聴して信頼性を高めようとする手口です。

8 多勢に無勢の状態

 これも古典的なオレオレ詐欺の手口ですが、警察役とか弁護士役など、複数の人が関わり、こちら側が一人で、いろいろと言われるとどうしてもこちらの石を言葉に表現できなくなってしまいます。

 相手側が複数で、自分側はひとりといった状況で勧められている時には注意が必要です。たとえ、こちら側が複数であっても、群集心理を利用して、マインドコントロールする手口もあるので注意が必要です。

 上記にあるような状況に少しでも該当する場合、特にお金とか契約書とかを要求されたら、すぐさま怪しいと身構えましょう。慎重に対処すべきです。

【今後の掲載予定】
 ◇第五回 第三条 ストレスや心理的なプレッシャーに負けない耐性をつくっておく
 ◇第六回 第四条 なるべく早くはっきりと断る
 ◇第七回 第五条 見方をとっさに見出す


◆ 巧妙なオレオレ詐欺に騙されるな 2013/06/20

 「オレオレ詐欺になんか、騙される方が悪い。俺は絶対に騙されない」と思っている人が多いでしょう。

 西田公昭立正大学教授のNHK番組をご紹介しますので、その様な人こそ読んでいただきたい。できればNHKアーカイブを利用して、この番組を視聴することをお勧めします。

◇第三回 怪しさを見破る8策(1/2)

 自分では騙されないと思っている人ほど、騙されやすいと言うことを認識すべきであるというのがこれまでのポイントです。

 相手が、自分を騙そうとしているとき、顔や話し方ではわかりません。では、それを見破る方法はないのでしょうか。

 犯人は悪役顔ではなく、やさしそうな顔立ちであったり、見かけは誠実そうで、立派だであったり、挙動も不審ではないことが多いので、騙されやすいのです。ところが、注意してみると見破るための8策があると西田教授は言っています。

 次回と2回に分けて、その8策をご紹介します。

1 稀有な機会の強調

 父上的な感じではありますが、通常ならあまり起こらないようなことがテーマになっていないかどうか、意識しましょう。実際には応募したことがないのに「あなたが当選しました」などと特別に当たったとか、滅多にない幸運なチャンスとか、その種のことで煽っていないかどうかを疑ってみましょう。

2 即断即決の要請

 多くのケースで、意思決定を急がせています。相手は、他の人に相談せないように、即断即決を求めてきます。

3 優しい勧誘者

 それまであまり日常には関わりなかった人なのに、急に現れて親切がおをして、相手を油断させて心の中に忍び込んできます。特別に親切だったりする場合には要注意です。

4 絶対得する話

 「これは法律で保護されている、特別なケースに相当するので、絶対に損をしません」「一般にあまり知られていないので、他の人は知らないのを私たちがあなただけに教えてあげるのです」というように、無料だとか特別に安いとか、簡単に儲かるとかいうような都合の良い話を持ちかけてきます。

 うまい話があれば、誰もが楽して大金を得たりすることができますが、昔から言うように「うまい話には気をつけろ」ということを肝に留めておくべきです。

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