言葉は伝わるもんじゃない | 闘魂日記<by 伴走社>

闘魂日記<by 伴走社>

研修の取組みを通じて、人が育つ職場とはどうあるべきかを考えます。そして、研修成果、自己革新の行動が継続し、成果に繋げる取組みを追求していきます。

普段、研修の仕事をしていますが、言い換えると「言葉の商売」をしています。

 

そこでつくづく実感するのが、

 

「言葉は、本質的に伝わるものじゃない」

 

ということです。

 

部下とのコミュニケーションでも、このように感じること、ありませんか?

 

「そんな風に受け止めてたの?」

「そんなことで引っかかってたんだ」

 

と、こちらが伝えたいこととは違う形で伝わってしまうと、コミュニケーションって難しいなぁと感じてしまいます。

 

ここで、まずわかっておかないといけないことは、

 

「人間は、基本的に言いたいことを言って、人の話を聞こうとはしない生き物である」

 

ということです。

 

だから、「相手の立場に立ちましょう」とか「傾聴」が大切ですと言い続けないと、人は他人の話を聞こうとしなくなってしまうんです。

 

加えて、我々が発している言葉の奥には、その言葉に隠されたいろんな想いがあるんです。

 

 

 

だから、表面的な言葉の部分だけで、相手のことが分かったつもりになっても、実は分かっていないことが多いんです。

 

では、コミュニケーションの主役は「口」でしょうか?

 

違います。

 

コミュニケーションの主役は、「眼」と「耳」なんです。

 

メラビアンの法則にもあるように、人は相手が口から発する言葉よりも、眼で見たものや耳で聞いたことから得ているものが多いんです。

 

だから、言葉だけでなく、眼で訴えたり、言葉の強弱やスピード、間の取り方、身振り手振りを使って伝えようとしますよね。

 

このことを分かっていないと、一生懸命、言葉の言い回しばかり工夫して、事例も沢山用意して伝えようとするけど、沢山しゃべっているだけで何も伝わってこない、だって本気で思ってないでしょ?って言われたりするんです。

 

そして、コミュニケーションを取るときには、3つの視点を持つことです。

 

①自分の視点(1人称)

そもそも、私は何を伝えたいのか?を明確にする

 

②相手の視点(2人称)

相手はどう受け止めているのか?相手の立場だと、どう感じているのかを考える

 

③客観的に2人を見る視点(3人称)

今、この状況で2人が話をしていることは、周囲からどう見えるのか?

かみ合っているように見えるのか?もめてるように見えるのか?

 

特に3人称の視点で自分のコミュニケーションを客観的に見ることが出来るようになると、自分の言いたい事だけでなく、相手がどう受け止めているかもつかめるようになってきます。

 

相手が言ったことに対して、

 

「なぜ、そんなことを言うんだろう」

 

と考え、問うてみると、言葉の奥に隠された想いを聴くことが出来るようになり、コミュケーションも上手く図れそうですね。