5月15日で98歳になられたと言う瀬戸内寂聴氏。
2014年前後の取材の再放送。
93歳で癌を患い、2ヶ月の入院。
退院後も家の内の書斎までも歩けない状態だったと。。。講話も出来たのは1年後。

生産しないことの辛さ。
痛みから幽霊の様にいつ死んでもいいと思っていた気持ち、死生観が変わり、この病気では死なない、と言う気持ちになって手術を受けたこと。。。
痛みはかなわない、と弱音をはき、寂聴さんの秘書の方も小さく弱々しくなった彼女を初めて見たと言う。

も〜、面白くて笑い、感動して泣いた。

取材人の質問
Q.『老境のたしなみ』は無いのか?
(国会議事堂前のデモに参加したことについて)

A.そんなの気にしない。
家族を捨てる時に実父から言われた言葉から派生して、もう既に小鬼なのだから大鬼で死ぬ方がいい、と、人が何を言おうがいい、世間を恐れるな。

療養中初の東京への移動。身体的にはキツイだろうが、気持ちは、高揚した様子。

元気の秘訣は?と聞かれると
『元気と言う病気』なんだと答え、笑わせるのだそうだ。

そして、震災でご主人を亡くし、家もなくなったと泣く女性に対し、『皆、一人なんだ。死ぬ時は一人。今は寂しいけど、大切な人の側に魂はいるのだと。。。自分もじきに死ぬ。死んだら会えるから。』と言い、女性から笑みが出た。
この言葉が何故響くのか。。。
それは、僧侶、尼さんである彼女が、文学者で様々な経験、体験をした愛に生きる方だから。彼女が言うから心に響き、その場に笑いがおこるのだ。

同じ言葉でも言う人が違えば受手に響くのかは違ってくる。。。