忘れられない出来事 | けいあいの郷 影取のブログ

けいあいの郷 影取のブログ

ブログの説明を入力します。


テーマ:

こんにちは。

 

約20年以上前にこの仕事を始めた時に、

外出行事での出来事は、今でも鮮明に覚えています。

 

当時、デイサービスをオープンして間もない時で、

職員も未経験者が多くいました。

「どうしたら、デイサービスご利用者様に楽しく過ごしていただけるか?」と

職員みんなで話し合い、

普段外出したり、買い物をする機会がないご利用者様をお店にお連れしたら、

遠足みたいに楽しんでいただけるかしら?と

横浜ランドマークプラザへの買い物外出を企画しました。

 

当時のデイサービスは介護保険導入前だったこともあり、

かなり自由な部分がありました。

 

ランドマークプラザへの外出はほとんどのご利用者様には好評でした。

「久しぶりに家族にお土産を買えたわ」

「久しぶりに自分のお財布からお金を使った」などなど。

多くの方から「また行きたいわ」とのリクエストをいただき、

企画した職員もとても嬉しく感じたのを覚えています。

 

ただ、認知症状が顕著なその方は、

ランドマークプラザに入ってから、

少しずつ表情が険しくなり、

やがて、ランドマークプラザのど真ん中で

「殺される!!」

「助けてくれ!!」

「敵が来る!!」

と大声で震えながら叫び始めました。

職員の手を振り払い、叫び続けるその方に、

私たち職員もどうしてよいのかわからず、

「大丈夫ですよ」などとなだめるしかありませんでした。

 

一向に収まる気配もなく、職員も途方に暮れていた時に、

ふと、

「怖がっているなら、一緒に逃げればいいのかも」と思い、

「一緒に逃げましょう!こちらです!」と声をかけました。

すると、さっきまで叫び続けていたその方が、

ホッとした表情になり、叫ぶのをやめて職員と一緒に

地下駐車場まで一緒に来てくださいました。

駐車場の施設車の薄暗い車中で、ただただその方と2人で静かに過ごしました。

 

しばらくしたら、その方もすっかり落ち着き、

いつものように笑顔を見せてくださるようになりました。

その方にとっては、

慣れない環境への外出は楽しいどころではなく、

昔の恐怖を思い出す出来事でしかなかったようでした。

沢山の情報、音、人ごみにパニックになってしまったのだと思います。

 

大変申し訳ないことをしてしまったと、

職員一同反省しました。

ただし、この経験は私たち職員にとって、

とても衝撃的であり、とても勉強になったのを覚えています。

 

「相手の気持ちに寄り添うことの大切さ」

「大丈夫ですよ、という言葉は、時には無責任な言葉になるということ」

「自分達の価値観を相手に押し付けるという暴力」

などなど・・・。

 

その方から多くのことを教えていただきましたが、

その中でも一番印象に残る出来でした。

 

 

 

 

けいあいの郷 影取さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス