公募展 | 宇都宮の書道教室【啓桜書道教室】

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先日のブログに対して、ご意見をいただきました。

syogenさん。

ありがたい。

せっかくなので。


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昔は思いもしませんでしたが、

こういう場は、一つの議論の場としても活用しなければならない。

こういった議論を持ちかけていただけることは、ありがたいことですね。

ありがとうございます。

とても妥当なご意見であり、共感するところもとても多いです。

どんな形でも、小さなところからでも話題や議論を広げて行ければ、とても良いことです。

私のことですが、師匠は毎日書道展を数十年前に脱会しております。

書ができる日々と現在を、大変ありがたいと思っており、今後も可能なかぎり精進していく所存です。

懐疑的な見方を示しましたが、

ブログにつき、不明瞭な部分がございましたこと、お詫び申し上げます。

多くの方が本気で研鑽を積まれている場であることも、よくよく理解しているつもりです。

とてもありがたいご意見です。



以下は、私見となります。

読者の皆様にも、お考えいただきたい観点から、コメント欄ではなく、全体にと考えました。

syogenさん個人への意見ではございませんので、

ご一読ください。

_______________________________


公募展の悪いところは、
常にそれが素晴らしいものであることです。

公募展は、ひとつの大きな広告塔としての役割を果たしており、かつそれは大きな組織です。

その広告に対して、どう働きかけるかが、私たち消費者の持つ役割です。(書道をしている人たち)
大局的にみれば、消費者に会員や一般の別はなく、公募展は広告組織として書道の普及にとても絶大な力をもっています。


巨大な組織であるために、誰が先導に立つかということもとても重要なことです。

審査権を持つということは、投票権を持つということにとても似ていて、
各団体の出品数が多いということは、議席が多いということに似ていると思います。


展覧会が各メディアに乗ってそれまでにない隆盛を見せた時代から、展覧会は広告塔としての大きな役割を担いました。

人が集まるところにお金も集まる。組織が成り立つ。それは資本主義そのものです。

運営陣は審査というものを経て一見、民主的に動いています。

しかし、子供が投票権を持たないように(18歳までに引き下げられましたが)
一般公募には審査権はありません。

かつ、議席や投票権を持たない少数派の団体には、大変不利に働くことにもなります。


芸術や組織は、そもそもなんらかの信条に基づかなければなりません。  未熟な者にとって創作の手がかりは不可欠で、私もその一員です。

ですので、全てが民主的に行われることはほぼ不可能とも言えるかもしれません。

中国で民主化を求めた劉暁波氏が他界され、話題になっていますが、
中国という大きな組織は、ひとつの組織の在り方を決然と示しました。

日本人としては賛成できませんが、
組織のあり方は多様です。




書道界という組織のあり方がどうあるべきかは、
現代にかかっているのではないでしょうか。

小さくも巨大です。

先に書きました通り

「公募展の悪いところは、常にそれが素晴らしいものであること」です。


悲観や偏見、慢心や不安ではなく、

一歩違った角度から、その「素晴らしさ」に対して、建設的な意見や議論を重ねて行くことが、

次代の在り方につながって行くことと思います。

具体的に個々人が発信し、

若者であれ老年であれ、経験の差に関わらない、
恐れない意見が、今後、必要です。


50年後などと書きました、

理想論ではありませんが、しかし、書道、

常に新しい息吹を持つ、新鮮な芸術であってほしいですね。