反抗期・受験期の受け止め方研究所

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子どもが13歳になったら「子育て後期」。
反抗期に受験が重なり、悩みも心配もこれまでとは量も質も違ってきます。まずは母の「自分軸」を整えましょう。3人の子育て経験をもつメンタルコーチがサポートします。

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受験シーズン真っ只中。

 

北海道エリアでは中学受験が終わりました。

 

先週末は大学入試センター試験。

 

これから私立大学・私立高校・国公立大学・公立高校・・・と3月までスケジュールがびっしりのご家庭もあるでしょう。

 

 

受験生じゃなくても、中高生や大学生は期末・学年末試験。ストレスフルな季節です。

 

 

さて、お子さんに対してどんな言葉をかけることが多いですか?

 

 

特に受験期や試験の前ともなると

 

「だいじょうぶ?」

「しっかりしなさい」

「(がんばるのは)自分のためだからね」

 

なんて言葉が出てきませんか?

 

この時期、いたずらに不安をあおったり追い詰めたりしても逆効果・・・。

 

わかっちゃいるけど、上に挙げた言葉は母の偽らざる気持ちの表れです。

 

自分の子どもなんだから、心配な気持をストレートにぶつけてもいいよね! 

 

はたしてそうでしょうか? そんなとき、どう言えばいいのでしょう? 

 

 

 

 

「だいじょうぶ?」

 

だいじょうぶかどうか、本人が一番心配なはずです。

 

それを母が「だいじょうぶ?」と聞くと、子どもは

 

「え、だいじょうぶじゃないのか?」とか「今の自分はだいじょうぶに見えないんだ」

 

と不安になります。

 

ここはひとつ「だいじょうぶだよ」と控えめな笑顔と低めの声で言ってあげてください。

 

低めの声は相手に信頼感を与えると言われています。

 

子どもは無意識に母親を信頼していますが、声を低めにすることで信頼感が増す=「お母さんがそう言うんだから」と瞬間的に理屈抜きに気持を落ち着けることができます。

 

嫌がらなければ、肩をぽんと叩くとか背中をさすることができると なおいいですね。

 

 

 

「しっかりしなさい」

 

よく似たことばに「ちゃんとしなさい」もあります。

 

実はこれ、子どもが言われたくない言葉ランキングの上位に常に入ってます!

 

「しっかり」も「ちゃんと」もざっくりすぎて、何をどうすれば「しっかり」「ちゃんと」したことになるのかわからないのです。

 

「しっかりしなさい」が登場するのは、親の望む行動をとらなかったり望む結果を出さなかったりするときです。

 

しかも、それを遠回しに言っています。遠回しというのは気を遣っているようで、言われた方はイヤな気分になるもの。

 

「お母さんには なんだか勉強に集中できていないように見えるけど、どう?」

 

「お母さんにはゲームの時間がふえたように感じるんだけど、どう?」

 

この言い方には2つの「ワザ」が隠れています。

 

まず「お母さん(私)にはこう見える」と主語が「お母さん(私)」。「お母さんの思ったことを述べている」だけです。

 

ちなみに「子ども(あなた)」を主語にすると、

 

「(あなたは)勉強に集中してないよね」「(あなたの)ゲームの時間、ふえてるよね」

 

責められている感、決めつけられている感たっぷりです。

 

ぜひ、「お母さん(私)」を主語に!

 

それともう一つ、最後に「どう?」と「あなたの考えや意見も聞くよ」という姿勢を見せている。

 

何か答えが返ってくれば、対話をとおして何か解決策や取るべき行動の方向性が見えてきます。

 

仮に無言でも、頭の中では反論、弁解、やっぱりそう見えてるのかという思い、何とかしなきゃなぁという切り替えなどが起こっています。

 

 

 

「(がんばるのは)自分のためだからね」

 

あまり押しつけがましく言いたくはないが「今よりも上を目指してほしい」と願っているお母さんが使いがちなフレーズです。

 

姿勢としては決して悪くないです。責めていないし命令してもいない。

 

それなのに子どもに直接的には響かず、母も「言ってはみたものの あまりスッキリしない」という不思議なフレーズ。

 

この言い方も、「しっかりしなさい」と同じく遠回しで

 

「お母さん(私)が思うほど、あなたは頑張っていない・成果が出ていない」

 

「お母さん(私)は押し付けるつもりはないが、期待している」

 

という匂いを子どもが感じ取るからだと思います。

 

 

親の心の持ち方として大前提となるのは「子どもを信じて応援する」こと。

 

では、子どもの何を信じて応援するのか?

 

それは、「子ども本人が幸せと感じられる人生を送ることができる」という未来です。

 

親が「これがきっとこの子の幸せにつながるだろう」と考えることと、子どもの考えや思いは一致しないかもしれない。

 

そこに不安や不満があると、「自分のためだからね」とさらなる努力に正当性を与えたくなるのかも。

 

 

じゃあ、どうすれば・・・?

 

「今できていること、していることを十分に認める」言葉であればよいでしょう。

 

たとえば「じゅうぶん努力しているとおもうよ」「いまの大変さは将来きっと活きるよね」

 

 

 

日頃から親の考えも子どもの考えも言い合える親子関係ができていれば理想的ですが、

 

思春期ともなると(特に男子は)そんな話はなかなかできない・・・というのが現実。

 

正直、我が家も「何でも話せる親子関係」とは言えませんでした。

 

しかし、親である私が「いま頑張っていることが、あなたの未来につながると信じているからね」

 

という気持でいるかどうか、自分自身をチェックすることは常に心がけていました。

 

 

 

どんなことばを選ぶかは、自分の心や気持のあり方しだいです。

 

親が焦ったり不安だったりするとキツイ言葉や責めるフレーズが出てきます。

 

 

受験期は、親も自分を見つめ直して次なるステップへの準備をする時期です。

 

子どもを心から応援できているか、成長を願っているか、その先には幸せな未来があると信じているか・・・

 

いくら自分の子でも、相手の行動をむりやり変えることはできません。

 

変えられるのは自分の考えや自分自身。

 

 

モヤモヤしたりイライラしたりするときは温かい飲み物でリラックスしながら、「ことば選び」をしてみてくださいね。

 

きっと瞬発的にキツイ言葉や責めるフレーズが出てしまうのを防げます。

 

 

応援しています!