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東方神起~妄想ラブストーリー~


出来上がった

譜面の前で

眠っていた。


可愛い寝顔・・・・


どんな歌詞を

書いたんだろう・・



「ぅんん・・・・

あ・・〇〇ちゃん・・

おはよう・・・」


「おはよう。

出来たの?」


「うん。」


「どんな歌詞に

したの?」


興味を示したら

ただ――


「ウハハハハ・・」


笑って誤魔化して

見せてくれなかった。


どうして?・・



いつものように

出勤する私を

玄関まで

見送りに来てくれた

ジュンス―――


東方神起~妄想ラブストーリー~


「そーだ・・

今日から

オーディションまで

事務所で合宿なんだ。」


「え?・・じゃあ

帰って来ないの?」


「うん。

オーディションが

2週間後だから

それまでは・・・」


「そうなんだ。

わかった。

頑張ってね!」


「うん!

いってらっしゃい―――」



いつものように

送り出してくれた

ジュンス―――


当然だけど

”お帰り”って

迎えてくれることは

なかった。


ジュンスが

来る前の生活に

戻っただけなのに

それが

凄く寂しく感じた。


ジュンスが

していてくれた

洗濯や掃除を

自分でして

ご飯を作って

一人で食べる

味気なさ・・・・



つまらない・・・




”頑張ってる?”


送ろうと思って

作ったメール―――


でも送れない・・


東方神起~妄想ラブストーリー~


彼のアドレス・・

知らない・・・



出逢ってから

ずっと近くにいたから

連絡先の交換なんて

する必要なかった。



私たちは他人――――


急に

実感させられた。



このまま

ジュンスが

戻って来なかったら

もう会えることって

ないのかも・・・


そんな風に

思ったりもした。



あんなに

一緒に居たのに

ジュンスのことを

何も知らない。


家の場所も

練習に通っている場所も―――


何も知らない。



知っているのは・・



東方神起~妄想ラブストーリー~


人懐っこくて

ときどき

子供みたいに

無邪気で

歌が大好きで

歌うことが大好き・・なこと・・


それくらいしか

知らない・・・



それなのに

それだけしか

知らない仲なのに

ジュンスが

帰って来るまでの

2週間―――


指折り

数えて待っていた。


一日が

24時間以上あるように

思える。


2週間が

過ぎるのが

普段の一か月より

長く感じた。



やっと

2週間が過ぎた―――


仕事が

終わったら

すぐに家に帰った。



東方神起~妄想ラブストーリー~



ジュンスが

好きな料理を

たくさん作って

彼の帰りを待った。



だけど・・・


待ちに待った

その日に

ジュンスの笑顔に

逢えることは

なかった。



次の日も

その次の日も

ジュンスが

好きな料理を

作ったのに・・・・


ジュンスが

帰って来ることは

なかった―――


もう・・・帰って来ないの・・かな?・・