東方神起~妄想ラブストーリー~


お店に戻ったら

ジェジュンも

普段通り

仕事をしていた。


深く考えなくて

いい・・・


ジェジュンも

何とも思ってない。


倉庫から

持って来た

商品を

補充する作業に

追われた。


棚に商品を

並べたり

ラックの下の

引き出しに

ストックとして

補充したり・・


立ったり

座ったりを

繰り返しているうちに

軽い眩暈がした。


立ち眩み・・・


ふらふらっとして

倒れそうになった。


頭痛もするし

ちょっと

疲れたのかも・・・


仕事が終わったら

早く帰ろ。


そう思っていた。


でもお店を

出たところで―――


東方神起~妄想ラブストーリー~


「〇〇。」


ジェジュンが

待っていた。


「・・お疲れさま・・」


倉庫での

一件以来

話していなくて

少し気まずかった。


「うん・・お疲れ。

帰るだろ?

送る・・・」


「どうして?

ジェジュンの家・・・

反対方向でしょ?」


「体調悪いんだろ?」


どうして

それを?・・


「そんなことないよ。」



東方神起~妄想ラブストーリー~


「いつから

そんなに嘘つきに

なったの?

・・顔色悪い・・・」



嘘つきって・・・


確かに私は

嘘つきだね・・


ジェジュンも

気づいてた?



東方神起~妄想ラブストーリー~


「送るから

乗って・・・」


近くに停めてあった

ジェジュンの車――



躊躇いがちに

乗り込んだ。


道は混んでいて

なかなか進まない。



東方神起~妄想ラブストーリー~


ジェジュンは

前方を見つめて

私は

助手席の窓の外を

見つめる。




沈黙を破るように

気まずい空気で

渋滞に

巻き込まれていた

車内に

カチカチとウィンカーの

音が響いた。


?・・


運転席の

ジェジュンを見たら

”抜け道を探す”って・・・


大通りから

離れた狭い道を行く。


ナビはあるけど

見ている気配は

なくて

感覚で運転している

みたいだった。


そして

全然知らない

場所で

ジェジュンが車を

停めた。


東方神起~妄想ラブストーリー~


「・・・」


一点を見つめて

何も言わない

ジェジュン。


「・・どうしたの?」


道に迷った?・・

そうじゃない気は

していたから

言わなかった。



東方神起~妄想ラブストーリー~


「なぁ・・〇〇・・・」


ジェジュンが

話し出した

その表情や声の

トーン・・・


作り出す”間”・・


すべてから

わかったから――


「ジェジュン、

戻ろう?

来た道を行けば

戻れるでしょ?」


遮るように

言った。



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「〇〇?

俺は・・」


わかってる・・

道に迷ったわけじゃ

ないんでしょ・・


だけど

それ以上

ジェジュンに

言わせるわけには

いかないから。


「わかってる!

わかってる・・

だから・・・

戻ろう?

今なら戻れるんだから・・・」



東方神起~妄想ラブストーリー~


「・・・」


「・・戻って・・・」


「それは

本心?」


「・・うん・・」



「・・・」


少しの沈黙のあと

ジェジュンが

静かに問いかける。




「俺に

好きな人が

出来ても平気?」



「うん・・」



「俺に恋人が

出来ても平気?」



「うん・・・」



私とジェジュンは

友達だもん・・・


平気に決まってる・・・



「俺が結婚しても

平気?」


「・・うん・・・

当たり前でしょ?」



”ジェジュンが

幸せな方が

嬉しい”―――



そう言って

笑ったのに・・・・



東方神起~妄想ラブストーリー~


「じゃあ

なんでそんな顔?」


バカな私は

泣きそうになってた・・



「嘘つくの

下手なクセに

無理するなよ。」


「嘘じゃない。

本当だよ・・」


ジェジュンには

幸せになって欲しい・・


だから

私じゃダメなんだって

わかってるから・・・



東方神起~妄想ラブストーリー~


「俺のために

言ってるの?」


「・・・」


「だったら

いいから・・・

俺は

〇〇のそばに

居たい。」


「ジェジュン・・

私は・・・」


「壊さないから

そばに居て・・・

〇〇の生活は

壊さない。」


そんな・・・


「ジェジュンが

苦しむ・・」


「俺は

〇〇が

居てくれればいい。」


「そんなのダメだよ。」


「助けたい

〇〇を――」


え・・・


「嘘つきに

したくない・・

俺の前では

無理しなくて

いいんだから・・」


ねぇジェジュン・・・

私の何を

知ってるの?


どうしてなの?


ずっと

無理してた。


ユチョンが

離れて行くのが

怖くて

疑いも

無関心なフリして

やり過ごして

無理してきた。


そんな私の前に

突然現れたジェジュン・・・


もう

好きな気持ちを

思い出しているのに

ただの”友達”と

嘘をつく。



私は―――



東方神起~妄想ラブストーリー~


もう

嘘はつけない・・・・


ジェジュンからの

キスを

受け入れた。




衝動時ではなく・・・

長く深い


愛のあるキスを・・・