遅い目覚め――
目を覚ましたのは
知っていた。
目線で
私を呼んで居ることも・・
だけど
ここは
あえて気づかないフリ。
前を行き来するのに
不自然に
視線を合わせない私に
漸く気がついた?
”え?・・”
って顔して体を
起こした。
非常事態に
気付いた様子――
私の機嫌を確かめるように
「・・〇〇ちゃん
おはよう♪」
可愛く呼んでも無駄・・
「おはよう。」
短く返した。
”来て”――
それには
応えない。
やっと
布団から出てきた
ユチョンは
まだ眠そう・・・
フラフラと
リビングまで来て
椅子に座ると
大きな欠伸をする。
まるで危機感なし・・
だから
こっちから
仕掛けた。
「ユチョン・・
XXってカフェ知ってる?」
「ん?・・」
驚いた顔・・・
だけど知ってるよね
その顔は。
「よく行くの?」
「たまに仕事で。」
先手を打たれた気分。
”仕事”って・・
「そうなんだ・・・
女の人と二人で
会うのも仕事のうち?」
「あ~なに?
何か疑ってんの?」
開き直って
答えるユチョンに
ちょっとびっくりしたけど・・
「うん。疑ってる。」
そう答えた。
「なんで?
俺は〇〇だけだって
いつも言ってるだろ?」
訴えかけるような
その目で
諭されると
いつも騙される。
だけど・・・
「仕事って言えば
何でも許されると
思ってる?」
「え?」
カフェで女の子と
会って居たこと以外にも
あるんだから・・
私がため込んで来たこと・・
今日は吐き出すからっ
「この前のライブ・・・」
「おっ!あれ見た?」
何で嬉しそうなの!?
「見た・・・
どうゆうこと?・・」
ベッドで
絡んでるって
どうゆうこと?・・
「やっぱり
やり過ぎだった?」
「・・・うん・・
でもいんじゃない?
ファンは・・・
喜んでるかもね・・」
「・・それで
妬いてるんだ?」
「!!・・妬いてない・・」
「仕事だって。」
「だから
仕事だからって
何でもやるの!?って
言ってるの!」
「アハハ
やらないよ――」
言いながら
近づいて来て
怒っている私の
頬を優しく抓る。
「やだっ!」
触らないで――
ってユチョンの手を
振り払ったのに
簡単に腕の中に
抱き締められた。
「やだっ!
やめて・・・」
「・・・」
なんで真顔!?
抵抗しても
ユチョンの力には
敵わず
腕は解けない。
「・・放してよ・・」
「やだっ・・」
2度目の抵抗も
あえなく失敗・・
「仕事だよ。」
胸の中で
聞く低い声――
わかってるけど・・
簡単に割り切れない
時だってある・・・・
「・・サービス
し過ぎだよ・・」
「じゃ〇〇には
もっとサービスするから。」
サ・・サービスって?・・
一瞬
すごいこと
期待しちゃったけど・・
ダメダメ!!
流されちゃいけない!
「い・・要らないよ。
だいたい
サービスってなに!?」
「えぇ?自分で
言い出したんだろ?」
「それは・・
それはファンサービスの
し過ぎの話しで
私にサービスって何
言ってるかわかんないっ!!」
急に妖艶な目をして
迫って来た――
「わかんない?
ホントに?
わかんないの?」
「・・・・」
ユチョンの手つきが・・・
抱き締めていた手が
背中を
ゆっくりと登って来て
私の髪に触れ
焦らすように毛先を
弄ぶ。
上目遣いに
見上げたら
もうダメ―――
「〇〇・・
愛してるよ・・」
ゆ・・ちょん・・
優しい目に
捕えられたら
金縛りにかかったみたいに
動けなくなる。
その隙に
ユチョンは
もっと私の自由を
奪うキスをする・・・
「んんっん・・ゆ・・ちょ・・」
「ん?・・まだ怒ってるの?」
「んっ・・・ハァ・・んん・・」
吸いつくように
舌を絡ませ
唇を離してくれないから
話せない。
「ホントに仕事だから・・
俺には〇〇しか
いないよ?
わかって?」
ユチョンの唇が
離れて
ようやく話せるのに
頭の中は別のことで
いっぱいになってて・・・
「ユチョン――」
ユチョンを求めてた。
彼が拒むことなどないから
そんな私を受け入れる。
誘うように
ベッドに導かれ・・・
「どうして欲しい?」
「・・・」
そんなの・・・
もうどうにでもして!!!
ユチョンの胸に
飛び込み唇を重ねた。
そして彼は
私を愛し始める。
「あっ・・ん・・んん・・
ユチョン・・」
サービス満点に・・・
何か騙されてる・・
結局ユチョンの
ペースでこんなこと・・・・
「ねぇユチョン・・」
「ん?もっと?」
「違う!
ライブが仕事なのは
わかってるけど・・・
結局カフェに居たのは?」
それも仕事なの?
本当に・・・
「・・・」
え?・・
何その笑い・・・
「ユチョン!?」
「仕事だって・・」
「ホントに?
何で笑ってるの?
嘘ついてる!?」
「ホントだよ~・・」
怪しい!!!
カフェは
仕事じゃないんでしょ!?
「浮気した!!」
「〇〇ぅ~
信じてくれたんじゃないの?
ねぇ・・〇〇~
〇〇ちゃん?ね?」
「もう知らないっ!!」
「ねぇ~〇〇ぅ~
笑って?ね?ね?」
「やだっ!!
触らないでっ」
〇〇ちゃーん・・
私のご機嫌を
取ろうと必死なユチョンから
私も必死に逃げる。
でもまた掴まって・・・
繰り返し――――
浮気しても
結局許しちゃうんだよね・・
――――――――――――THE END――――――――――――
最後までお付き合い
ありがとうございました♪
ユチョンは・・・
こんな感じで
騙されそうです(笑)






















