東方神起~妄想ラブストーリー~


「どうしたんですか?

最近やけに

張り切ってますけど。」


「部下の頑張りを

素直に褒めてください・・」


投げやりに

答えた。


ユノさんに

戦略外通告された

みたいに

思えて落ち込んでいた。


フラれたと同時に

ビジネスパートナーにさえ

なれなかった・・・


仕事に打ち込むことで

気持ちを発散

させようとしていた。




東方神起~妄想ラブストーリー~


「会って来たんですか?

兄さんに・・」


相変わらず鋭い。


「!?・・うん・・

本当に2,3キロ?

もっと痩せたみたいだったよ。」


何でもない風に

答えた。


「そうなんですか。

思ってた以上に

大変みたいですからね。」


「・・・」


本当に大変そうだった・・


「アルバイトの事務も

辞めたみたいだし。

給料安いから

正社員は来ないし・・

ま、仕方ないですよね。」



えっ!?辞めたの!?・・


「へ~・・そうなんだ・・」


聞いてもいないのに

チャンミンが

そんな話をする。


もう聞いても

苦しくなるだけだから

止めて欲しい。


東方神起~妄想ラブストーリー~


「あれ?

”私が事務やる”って

ならないんですね?」


!?

からかってるの!?



「ならないよ!

正確にはなっても

ユノさんが断るから

なれないのっ!

何なの!?

この前は

辞表出しても

認めないとか

言ってたくせに・・・

今は行くように

煽ってるみたい・・

行かせたいの!?」


チャンミンって

本当にわからない!



東方神起~妄想ラブストーリー~


「あ~

やっぱり直りませんね?

すぐムキになるところ・・」


「放っておいて。」


何が言いたいの?



「その気がなくなって

良かったです。

行っても良いことなんて

ないですからね。」


「じゃあどうして

そんなこと・・・」


気にさせるようなこと

言うの?・・

「突っ走るのが

良くないって

言ってるんですよ。

公私ともに支える必要は

ないですから。

そんなことしても

共倒れして

終わりですよ。」


?・・・


東方神起~妄想ラブストーリー~



「職場が同じじゃなくても

支えることは

出来ますからね。」


ユノさんを

支えろってこと?


私的な支えは・・・


「無理なの・・」


「え?」


「私的には

避けられてるから

無理なの!

だから

仕事だけでも・・・」


東方神起~妄想ラブストーリー~



「避けられてる?

誰に?・・・」


誰の話ししてたの!?


「ユノさん・・」


「どうして兄さんが

避けるんですか?」


「そんなの

私が聞きたい・・

私のこと

嫌いなんじゃない?」


私だって

聞きたい。


あの日から

ユノさんが

他所他所しくなったのは

チャンミンと私に

何かあるって誤解しているから?


違うって言っても

その態度は

変わらなかった・・・


それ以外にも

何かあるの?

やっぱり

嫌われたの?・・



それでも私は

ユノさんのことが

気になる。



チャンミンの話しを

聞いて余計に――



だから

仕事帰り

時どき

ユノさんの現場を

覗きに行ってしまう。


”事務募集”の

張り紙がしてあった。


見つからないのかな・・・


現場からすぐの

事務所にも

行ってみた。


ユノさんの姿は

そこには

なかったけど

パソコンの前で

拙い手つきで

入力している男性が一人。


急に事務のバイトが

辞めてしまったから

代わりにやっている

みたいだった。


それで

間に合いますか?


またユノさんを

困らせることに

なるんじゃないの?


「あの・・

私・・手伝います。」


次の瞬間にはもう

声を掛けていた。



私はユノさんの

困った顔・・・


見たくない――