昨日からの雨が、朝はまだ止まず。
お茶会は11時の回をとっているが、果たして止むかどうか?
早めに父宅へ昼食を届け、帰宅して着物を着る。
わりあい早く着付けを終えてしまって、まだ9:30。
はー、着るだけで暑いな😅。
でも、思ったほど暑苦しい見た目ではなかったのでよしとしよう。
着物はYahooフリマで5,400円で購入した、からし色の色無地。
未使用の正絹単衣、地紋柄の無地、バチ襟。
着丈 155Cm
裄丈 63Cm
袖丈 49Cm
前幅 24Cm
後幅 29Cm
さて、10:30近くなったので、ボチボチと出かけますか。
膝は相変わらずなので、携帯用の正座椅子を持って出かける。
雨はまだ少しだけ降っているが、まもなく止みそうだ。
お茶室までは、徒歩で十分圏内。
うーん、ちょっと早すぎたかな。
今のスマホになってから再開したポケモンGOをしながらゆっくり歩いていると、お茶室へ二人連れの男性が入ってゆくのが見える。
同じ時間のお客様だと察したので、わたしも足を早めた。
玄関を入る前に、躙口を撮る。
お茶会が始まってしまっては、スマホをいじることもままならないと思うので。
先生がおっしゃっていた茅の輪。
素敵に出来上がっている💓。
中へ入ると、先ほどの男性がたが芳名帳に署名されていた。
自分の番を待つわけだが、さて早速困った。
突っ立っているわけにもいかないから座ろうと膝を折った瞬間に激痛がきたが、見ず知らずのキチンと正装した男性二人の前で、ぎゃー😱と声を上げるわけにもいかず。
そーっと試みてはみたが、やっぱり正座はできない。
微妙なお姉さん座りをしたが、さぞかし不自然に見えるだろう。
順番が回ってきたので芳名帳のほうへいざってゆく。
立ち上がってサッと移動して正座したいが、そんな当たり前のことが出来ずにもどかしい。
とにかく記帳を済ませたが、どうにもこうにもいかない。
職場でなら思い切り右足を横へ流したお姉さん座りをするが、着物を着てお茶席でそれはできないから、なるべく正座に近い形のお姉さん座りをしようとすると、やはり痛くてしょうがない。
しかたなく、持ってきた携帯用の座椅子を取り出してお尻にあてがった。
高さがあまりないので大した効果はないが、それでもいくぶんは楽でほっとした。
しばらくすると、社中のかたがオッドマンタイプの椅子を持ってきてくださり、お使いになりますか?と尋ねてくださった。
すでに持参した正座椅子を使っていたので一瞬躊躇したが、正直もう少し高さのあるものにお尻をのせて、膝の負担を減らしたい。
ありがたく椅子をお借りすることにした。
まもなく待合へ通された。
いつもお稽古をしてもらっている8畳である。
男性二人は、慣れた様子でお軸やお花を拝見されている。
わたしもそれに倣うが、ここでも拝見のためには膝を折らねばならない。
膝を折るたびに、関節周りがミシミシメキメキいう感じ(実際に音がしているわけではないが)で、痛みに眉間の皺が深くなるが、しかたがない。
お軸にはカタツムリの絵。
我が家のカタツムリを思い出して、ちょっと嬉しい。
床柱には、大きな瓢箪の上半分を斜めにカットしたような花入が掛けられ、桔梗や睡蓮木がスッキリと生けられていたが、膝が痛くてゆっくり眺められない。
先に座しておられるお二方の後ろを通って、椅子のもとへ💦
「すみません、膝を傷めているので、お見苦しいですが失礼します🙇♀️」
とお断りを入れて座る。
顔見知りのT氏が来られて、この時間のお席の客が揃ったようだ。
椅子に座っていると、出されたお湯呑みをとることさえ厄介で、次に出てきた水無月も、さてどうしたものかと悩む。
慣れた様子の男性二人組は、主菓子をいただく様子もそつなく、なんともスマート。
こちらはそうでなくとも初心者マークでアワアワしている身なのに、椅子に腰掛けてしまっては習い覚えた所作もできず、無作法この上なくなんとも居心地が悪い。
露地待合の方へ、とお声がかかったので、件の男性二人に続いてT氏とわたしも外へ。
露地待合でしばらくおしゃべりしたあと、三畳台目へ招かれた。
茅の輪が設られた躙り口を入って、ここでもまたお床の拝見。
神祇・・・・・・云々と書かれたお軸(後ほど先生のブログで確認したら、「驕らぬを神の心と仰げ人 内外の宮の茅が軒端に」という歌でした)、竹の花入に活けられた宗旦木槿と半夏生、伊勢花火。
香合は、なんといったか・・・・・・。
ここでも、しかたなく椅子を使わせていただいたが、あれっ、ここってお床の前やし、お正客のポジションちゃう!?
いやいや、以前もお正客をあっちにしたりこっちにしたりのお稽古だったし、慣れたお二方が先に茶道口付近にお座りになったのだから、あちらがお正客よね??💦と内心焦っていたら、亭主である先生がお見えになって、案の定、
「ええと、お正客さんはどちら・・・・・・?😅」
男性お二人が、わたしのほうを指し示されたので、
「いえいえ!便宜上こちらに座らせていただいただけで、そちらに💦」
とあたふた!
先生も当然、どちらが正客にふさわしいかは分かっておられるので、茶道口側の男性をお正客にしてくださった。
ふたりの男性のうちのおひと方が還暦を迎えられるとのことで、蟹の細工があしらわれた水月焼のお茶碗、おめでたく紅白掛分の長楽茶碗が出される。
わたしの二服めの茶碗には蛍の絵が描かれていて、ちょうど昨夜はは職場近くで蛍を見る会が催されていたはずだなとホッコリ。
お干菓子に出た錦玉羹、桜の花びらの形に抜いたものを組み合わせた中に緑色のピスタチオを入れて、鈴のようにカラカラ鳴るのが可愛らしく、また美味しい。
あとでググっあら、半夏生の宝珠と呼ばれるもののようだ。
茶室の外から蹲の水の音がチョロチョロ聞こえるのが心地よく、雨が止んでいてよかったなと思う。
それにしても。
やはり椅子でお茶をいただくのは、なかなかに不自由なものだと言わざるを得ない。
これまで習った所作の全てが、正座をしている前提で出来ているのだなと改めて気付かされる。
足を傷めて初めて世の中のバリアフリーがまだまだ不足していることに気づくが、和のお稽古事はなおさらだ。
先生も「椅子でのお点前も考えていこうと思ってるから・・・・・・」と言ってくださっていたし、立礼式もあるが、やはり茶道の美しさは正座があってこそだなとも思う。
高い位置でお茶碗を手に取るのも不安だし、お客といえども立ち座りはそこそこある。
お床を拝見したり、待合からお茶室へ移動したりだけでなく、着座していても、お道具を拝見したり返したりという際には、膝立ちになって腰を浮かせたり、少しいざったり、あるいはちょっと立っていってまた座っては立って、という動作が思いの外多い。
今の膝の状態では、客としてお茶席に参加するだけでも歯痒いことだらけだなと痛感した。
同じことの積み重ねの上で、ある日何か悟ることもあり、それが修行というものかもしれないと先生はおっしゃる。
続けることが大事、お点前だけに限らず、なんらかの形で茶道に関わって積み重ねてゆくことが大切なのだと。
膝のことがあって、なかなかお稽古そのものは難しそうだが、お茶にまつわる話、茶道を通しての様々な心得なと聞くのは楽しく、何かしらお茶に関わっていけたらとは思う。
我が家にお客を招く機会などはないので、実際に誰かにお点前を披露することは将来的にまずない。
その意味では、お点前ができずとも、お寺や日本庭園で催される略式のお茶席で、おろおろせずにすみさえすればいい。
ただ、お点前で学ぶことが、日常的な所作や心構えにも通じるというのは、この半年余りでなんとなく分かってきた。
精神修養と言っては大袈裟だが、自分の気持ちのリフレッシュのために、なにかしらゆるくお茶と関わっていけるといいなと思う。