皆さんご存知のことと思うが、今年の大河ドラマは、『光る君へ』…紫式部が主人公だ。

『源氏物語』は、大和和紀の漫画『あさきゆめみし』が、わたしにとっての教科書と言えるが、一応口語訳のもの読んだことはある。

ただし、宇治十帖は読めていない。

『あさきゆめみし』ですら、最後までは読めていない気がする。

ちなみに、大和和紀の源氏モノでは、正統派な『あさきゆめみし』よりも、若き日の作である『ラブパック』が大好きだ。

これは、『源氏物語』のキャラクターを借りてはいるが全く別物で、楽に読めるファンタジーである。


それはさておき、わたしは国文学科出身だが、近世文学専攻だったので、中古文学は門外漢だ。

それでも、専攻を選ぶまでに、上代、中古、中世、近代、ひととおりかじらされたので、中古は『和泉式部集』『伊勢物語』を学んだ。

正直、ほとんど覚えていない😅。

『和泉式部集』を受け持って下さった清水好子先生は、『源氏物語』研究の第一人者で、当時すでに60を越えておられたが、いつも華やかなパンツスタイルでキャンパスを闊歩しておいでだった。

歯切れの良い口調で、平安時代の男女の恋愛などを語っていただいたように思う。

せっかく素晴らしい先生に学びながら、ろくに覚えてもいない不出来な学生で申し訳ないが、とても楽しそうに生き生きと話しておられた姿は、40年近く経った今も鮮やかに思い出される。

いま、ウィキペディアで見ると、2004年に他界されている。

かつてごく日常的に会っていたかたの消息を、ウィキペディアで知るというのは、なんとも不思議な感覚だ。

わたしの中では、『源氏物語』といえば今も清水好子先生であり、毎週、『光る君へ』を見るたびに思い出さずにはいられない。