想い出シリーズ「満天の星」その2(まだ星は出てこないよ) | 芋の天ぷらにはソースだろ

芋の天ぷらにはソースだろ

ケガニスト・ケガネーゼのためのペイジ

車中でさっき買ったミカンを食べてみる

酸っぱさと甘さが交互に口にひろがり

なんとも野性的な味がした

 

時折牛やヤギが横切る道を車はガンガン進む

途中、生きた鶏を2羽大事そうに抱えて歩く少年とすれ違う

今日の晩御飯なのか、お店で客に出すのか

我々の感覚だと肉屋へお遣いといったところだろう

切り身をパックに入れてもらうのと違い

こちらは気を抜くと晩飯抜きとなる

少年の表情にそれが反映されていた

 

ナガルコットは標高2000m弱にあり

カトマンズから最も近いヒマラヤビューの街としてガイドブックにも載っている

地球の屋根に沈む夕日と昇る朝日を見るために来た

 

それ以外することはない

 

チェックインを済まし部屋に入ると停電中だった

日の入りまでまだ時間があったので散歩でもと店のありそうな辺りへ坂を下る

バス停の周辺にレストランと雑貨屋が数件あり

それがこの町の中心街

夜おなかがすいた時のために

チップス、クッキー、ファンタ、マンゴジュースを購入

ファンタはオレンジ味だったが

色は日本のそれより数倍毒々しい

 

ホテルに戻ると睡魔が襲う

先のマウンテンフライトのため4時起きだったことを思い出す

うとうとしているうちに眠ってしまい

寒さで目が覚めたら外はすでに暗かった

この街に来た理由の半分(ネパールに来た理由の3分の1)を見逃す

とりあえず電気が来ていたのでエアコンをつけ夕食にむかう

適当に腹を満たし

日の出は見逃すまいと早々と寝床についた