さらば愛しき女よ(10) | 映画探偵室

さらば愛しき女よ(10)


l;eg1逆光の中に立っていたグレイル夫人が階段をゆっくり降りてきた
..

そしてマーロウを応接間に案内する。











On the step


Hip -女の髪は泰西名画の中に出てくる金色をしていた。彼女は女性が持つ抗いがたい優美な曲線をことごとく備え,私は後ろのポケットが自然に引っ張られてしまうのを感じた -










Grayle5 「どうぞおかけになって。あなた,こちらがマーロウさん。」

そしてその場を取り仕切った。

「貴方は想像していたのとは違う」

「どんな風に?」

「リンゼイに最後に会ったと言うから,友達だと思っていたわ。言っている意味がわかるでしょ?」

「彼は私に組まないかと言ってきたんだ。友達の所から盗まれたフェイ・ツイ翡翠を取り戻すためにね。」

執事が酒を出すとグレイル夫人はすかさず言う:「ご苦労様ネルソン,もう下がっていいわ。」

マーロウは傍らに立っているグレイル元判事に話しかける。


Grayle6 「私は私立探偵です。グレイルさんはフェイ・ツイ翡翠の収集家だと伺っておりますが。」

「確かに収集しているが,今まで何か盗まれことはないよ。」

「いえ,友人はご婦人から盗まれたと言っていました。」

「彼は何を考えていたんだろう。」

「私たちが持っているネックレスは1つだけだわ。」

「値段が付けられないくらいの?」

「そうよ。(そして夫の方を向いて)あなた,あなたを煩わせるような話じゃなさそうね。もうお休みになったら?」

「そうか,では少し横になってくることにするよ。」

グレイル氏がドアの向こうに消えるとすぐに夫人が言った。


Grayle7
「うちのグレイルは直ぐ疲れてしまうのよ。あたしも飲みたくなってきたわ。」

「マリオットは友達だったのか?」

「そんなようなものね。いつもお供をする。」

「彼は私の稼業にもっと貢献してくれるはずだった。」

「あなたは,探偵にしては随分いい男じゃない?」

「それは私に向けられた言葉じゃないようだが?」

「まあ,可哀相なリン,彼はむしろ悪役ってわけね。でもあんな死にかたをするなんて。」

「彼を信じていた?」

「信じる?もちろんよ。」

「なぜ?」
Hip2
「ある種の人間は信じることにしてるの

もちろん貴方もね。なぜこっちに来て隣に座らないの?」

「さっきからずっとそれを考えていた。君が最初に脚を組んだときから。」

「この翡翠が貴方の首に巻きつきそうで嫌だわ。」

挑戦的にマーロウを見つめる

「こんなこと,いつもしてるの?」

「いや,いつも忙しいから。いつも仲間の修道僧とお祈りばかりしてるさ。」

「まあ,単にヒマなだけでしょ?」




Why come
「マリオットとは長い付き合いなのかい?」

「そうよ。彼を好きだったわ。彼を殺した奴を探して頂戴。お礼はたっぷりするわ。」

「たっぷり?」

「そうよ。」

「マリオットは君に沢山の借金をしてたわけじゃあるまい?」

「まあ,貴方の考えって古いのね?貴方の名前はフィルね?」

「私の名前はフィリップだ。君のは?」

「ヘレン。キスして頂戴。」

哀れなグレイル氏が間違って戸をあけ,二人が抱き合っているのを見てからまたドアの向こうに消えた
Willing

「誰だったの?」

「グレイルさんだ。」

「忘れましょう。」

「努力するよ。」







Beside

「彼は情けないことに,直ぐ疲れてしまうのよ。」

「君はこの町での彼の力がどれ程のものか知らないのかい?その種の力は車椅子に乗っていたって揮えるんだぜ。」

「何処に連絡すればいい?」

「電話帳に載っている。」

「何か具合悪いことでもあるの?」

「何もないさ。」

「まあ,なんて古臭いこと。」

「腰から上はね。」(続く)


kiss me
So does
Fashion