絶賛上映中の映画、ジョニーデップ主演「ローン・レンジャー」劇中に登場する、コマンチ族とは、実在したアメリカ先住民族である。

少し前の「月曜から夜ふかし」というTV番組の中で「桐谷さん」という一般人の愉快なおじさん(トレーダーを生業にしている方です。)が、「ローン・レンジャー」のプロモーションに来ていたジョニーデップに話しかけるというトンデモない場面が放送された。http://youtu.be/FhmauE2BrwA

バラエティ番組なので、サラッと流してしまえばいいのだけど、桐谷さんの的を得た発言に、なんとジョニーデップは、足を止めるのである。

そのキーワードは「正義」。娯楽映画という限られた枠の中でいかにメッセージをこめるか、製作者サイドとしても骨の折れる作業なのだろう、そこが伝わったことが、ジョニーとしても嬉しかったと思われる場面だった。

そして、ローンレンジャーを実際に観たが、なるほど、深いメッセージとともに製作者サイドのアメリカ先住民族へのリスペクトを感じる作品に仕上がっていた。


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コマンチ族は、数あるインディアン部族の中でも戦闘的な平原インディアンに分類され、その中でも突出して好戦的な部族である。

開拓期の中西部がいかに血なまぐさいものであったかは、様々な文献から知ることができるが、たまたま読んでいた作品に詳しく記述があり、タイムリーだった。

史上最強のインディアン コマンチ族の興亡  最後の英雄クアナ・パーカーの生涯

筆者は、本書で、クアナパーカーという白人とインディアンの混血児に焦点をあてることで、開拓者、インデアン双方にとって、より公平な立場から史実を伝える。

それでも、やはり、正義は、本書の主題だ。インディアンと白人との戦いが、我々日本人だけでなく、世界中の人々にとって最初のアメリカの侵略行為である限り。


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正義。それは、「持つ者」が自分たちの都合に合わせ使う詭弁なのではないかと、映画は語る。「持たざる者」は、ただ愛する者たちを守るため、ひたすらに正義との戦いを強いられる。

たかが、子ども映画と舐めてはいけない。ローンレンジャー、世界に向けて発信された、ジョニーデップのメッセージ、あなたは、受け止められますか?