文書番号 0076
作成日 2013/09/11
ジャンル 所得税法
Ⅰ 事例
甲氏は、仕事の都合上、今年からアメリカに5年間移住することになった。今年の確定申告はどうすれば良いか。
Ⅱ 取扱い
① 納税管理人の届け出をしている場合は、国内に居住しているのと同じように翌年3月15日までに確定申告をすれば良い。
② 納税管理人の届け出をしていない場合は、所得税法上での出国にあてはまるので、日本を離れる日までに確定申告を行い納付すべき所得税があれば納付しなければならない。
また、翌年3月15日にも必要があれば確定申告を行う。この場合に納付税額が発生したら、出国までに納付した所得税は、所得税の先払いとして控除することができる。
なお 納税管理人とは税務処理を親族や税理士等に依頼して本人の出国中の税務処理を代理してもらうものとして税務署に届けた人をいう。
Ⅲ 根拠
(1) 納税管理人の届け出をした場合
[1] 確定所得申告
居住者は、その年分の総所得金額等の合計額が雑損控除その他の所得控除額の合計額を超える場合において、総所得金額等から所得控除額の合計額を控除した金額を課税総所得金額とみなして各別に税率を適用して計算した所得税の額の合計額が、配当控除額及び住宅借入金等年末調整控除額の合計額を超えるときは、確定損失申告書を提出する場合を除き第三期において税務署長に対し確定所得申告書を提出しなければならない。
(注1)第三期とはその年の翌年2月16日から3月15日までの期間をいう。
(注2)総所得金額等とは、総所得金額、上場株式等に係る配当所得の金額、特別控除後の短期又は長期譲渡所得の金額、株式等に係る譲渡所得等の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、山林所得金額及び退職所得金額をいう。
(注3)提出する申告書が源泉徴収税額又は予納税額の還付を受けるためのものであるときは、その年の翌年1月1日から3月15日までの期間とする。
[2] 還付等を受けるための確定申告
居住者は、その年分の所得税につき所得税額の計算上控除しきれなかった外国税額控除額、源泉徴収税額又は予納税額があるためこれらの金額の還付を受ける場合又は外国税額の控除不足額の繰越等の規定の適用を受けるため必要がある場合は、確定所得申告書を提出すべき場合又は確定損失申告書が提出できる場合をのぞき、税務署長に対し還付等を受けるための申告書を提出することができる。
[3] 確定損失申告
居住者は、次のいずれかに該当する場合において、その年の翌年以後において純損失又は雑損失の繰越控除の適用を受け、又は雑損失の繰戻還付を受けようとするときは、第三期において税務署長に対し確定損失申告書を提出することができる。
(イ) その年において生じた純損失の金額がある場合
(ロ) その年において生じた雑損失の金額がその年分の総所得金額の合計額を超える場合
(ハ) その年の前年以前3年内において生じた純損失の金額又は雑損失の金額(前年以前に控除されたもの及び純損失の繰戻還付の計算の基礎となったものを除く)がその年分の合計所得金額を超える場合。
(2) 納税管理人の届け出をした場合
[1] 年の中途で出国する場合
① 確定所得申告
居住者が年の中途で出国をする場合において、その年1月1日からその出国の時までの間における総所得金額等について確定所得申告書を提出すべき場合に該当するときはその者はその出国の時までに税務署長に対し確定所得申告書を提出しなければならない。
② 還付等を受けるための確定申告
居住者が年の中途で出国をする場合において、その年1月1日からその出国の時までの間における総所得金額等について還付等を受けるための申告書を提出できる場合に該当するときは、その者は確定所得申告書を提出すべき場合又は確定損失申告書が提出出来る場合を除き、税務署長に対し、還付等を受けるための申告書を提出することができる。
③ 確定損失申告
居住者が年の中途で出国をする場合において、その年1月1日からその出国の時までの間における純損失の金額もしくは雑損失の金額又はその年の前年以前3年内において生じたこれらの金額について確定損失申告書を提出できる場合に該当するときは、その者は、その出国の時までに、税務署長に対し確定損失申告書を提出することができる。
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