文書名 社員の通信教育費用について
文書番号 0030
作成日 2013/08/26
ジャンル 所得税、消費税
Ⅰ 事例
A社は業務に直接必要な技術を習得させるため社員に通信教育の受講を義務付け、その受講料相当額を研修手当として毎月2万円を支給している。この場合の、消費税及び所得税の課税関係は?
Ⅱ 取扱い
① 研修手当は給与所得の金額の計算上、非課税となる。
② 消費税法の取扱いは次の通り
(イ) 会社が受講料を通信教育の事業者に直接振り込んでいる場合・・・課税仕入れ
(ロ) 本人に手当として渡している場合・・・課税仕入れとならない
(ハ) 本人が会社宛の領収書を受取り提出している場合・・・課税仕入れ
③ なお、本人が支出するその教育研修費用は特定支出となり、一定の要件を満たせば給与所得の金額の計算上控除することができる。
Ⅲ 説明
[1] 教育研修に係る金品の非課税 (所得税法基本通達 9-15)
使用人に対して職務に直接必要な技術若しくは知識を習得させ、又は免許若しくは資格を取得させるための研修会、講習会等の出席費用又は大学等における聴講費用に充てるものとして支給する金品については、これらの費用として適正なものに限り、課税しなくて差し支えない。
[2] 課税仕入れの意義 (消費税法第2条①十一)
事業者が事業として他の者から資産を譲り受け、借り受け又は役務の提供(所得税法に規定する給与を対価とする役務提供を除く)を受けることをいう。
なお、その他の者が事業としてその資産を譲り渡し、貸付け、役務提供をしたとした場合に課税資産の譲渡等に該当することとなるものに限る。
[3] 課税仕入れの相手方の範囲
[2]に規定する他の者とは、課税事業者及び免税事業者の他、消費者も含まれる。
[4] 書類の保存
仕入に係る消費税額の控除は帳簿及び請求書等の保存を要件とする。
[5] 特定支出の控除の特例
① 内容
居住者が各年において特定支出をした場合において、その年中の特定支出の額の合計額が一定の金額を超えるときは、その超える部分の金額をその年分の給与所得控除後の金額から控除する。
② 範囲
特定支出とは、次に掲げる支出(給与等の支払者により補填される部分で非課税とされるものを除く)で給与等の支払者により証明されたものをいう。
(イ) 職務の遂行に直接必要な研修のための支出で通常必要であると認められるもの。(資格取得のためのものを除く)
(ロ) 資格取得のための支出でその者の職務の遂行に直接必要なもの