0008 工場拡張のための緑地の寄付 | パピルスから電子文書へ

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文書名 工場拡張を目的とする緑地の寄付
文書番号 0008
作成日 2013/08/15
ジャンル 税理士試験 消費税法

事案
① 甲社は工場の拡張のために緑地を整備してA市に寄付した。
緑地の整備は造園会社乙に依頼し1000万を支払った。
なおこの工場では、課税製品の製造のみを行っている。

② A市では、大規模建築物を建築する場合は、緑地の寄付を条例により定めている。
この場合の、甲社における消費税の取扱いはどうなるか。

Ⅰ 取扱い
① 緑地の整備は課税製品を製造する工場の拡張のために行った。乙に支払った造園の料金1,000万は、課税資産の譲渡等のみに要するものとして、課税仕入れの対象となる。

② 緑地のA市への寄付は、対価がないものであるので消費税の課税対象とはならない。

Ⅱ 根拠
(1) 課税の対象
事業者が国内で行った資産の譲渡等には消費税を課する。
(2) 資産の譲渡等
事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け、役務の提供をいう。
(3) 仕入税額控除
  事業者(免税事業者を除く)が国内で行った課税仕入れについては、その課税仕入れを行った日の属する課税期間の課税標準額に対する消費税額から、その課税期間中に国内で行った課税仕入れに係る消費税額の合計額を控除する。  なお課税仕入れに係る消費税額とは課税仕入れに係る支払対価の額に4/105を乗じて計算する。
(4) 用語の意義
① 課税仕入れ
  事業者が事業として他の者から譲り受け、借受け、又は役務の提供(所得税法に規定する給与を対価として受ける役務提供を除く)をうけることをいい、その他の者がその資産を譲り渡し又は貸付け、役務提供をした場合に課税資産の譲渡等に該当することになるものをいう。
② 課税資産の譲渡等のみに要するもの
  個別対応方式の適用を受ける場合には、その課税仕入れにつき、課税資産の譲渡等のみに要するもの、その地の資産の譲渡等のみに要するもの、共通して要するものの3つに区分することが要件となっている。
  課税資産の譲渡等のみに要するものとは、課税仕入れを行った時点で、その課税仕入れが課税資産の譲渡等のみに要するものとされているものをいう。

Ⅲ 解説
  本問の場合、緑地の開発整備はA市への寄付のために行ったものであるが、その主たる目的が工場の拡張のために行ったものであるので、課税資産の譲渡等のみに要するものに区分される。