なんだかんだと仕事が押し、午前に取りに行くと言っていた予約の鏡餅を15:00ごろ取りに行くことに。
先に青果の用事を済ませ、忙しそうな仲卸の皆さんを尻目に各事務所で一服しコーヒーを頂き、なんと平穏な年末なんだろうと思い「のほほん」としていた。
店の神棚掃除もしてないし、装飾もまだまだ。
余裕なんて本当はないはずなんだが、いったん店の外に出ると別世界。
さて、あとは鏡餅を仕入れて帰店と思ったら。。。
「こんちわー。こんちわー・・・」
??
誰も居ない?
そんなはずはない。
作業している音、聞こえるし。
再度、
「すんませーーーん」
と声を掛けると、申し訳なさそうに問屋の方が出てきた。
「あーーーっ、ごめん。鏡餅・・・」
と言った瞬間、数年前のトラブルが脳裏をよぎる。
何年前だろう?
別の問屋に鏡餅を注文したが店主が餅屋に注文を忘れ、店主と二人で餅屋に餅を取りに行くことに。
が、餅屋にしてみれば突然の注文。
年末の大量の注文の中、イレギュラーの餅をつくからなかなか出来ない。
出来ても冷ます時間が掛かり、1時間くらい待った。
予約のお客様にはかなりお待たせし、なんとか間に合う。
そんなことがあった。
今回はその注文を忘れていた問屋が在庫を持っていて1組分けてもらえた。
でも今回も1時間弱待った。
問屋も小売も持ちつ持たれつ。
恐怖の予約品流しがあったからと言って怒り狂ってはいけない。
「取引=信用」
つまり、お互い信じ合い、尊重し理解することが長い付き合いに繋がる。
前回の鏡餅の時もギリギリ間に合ったから怒らなかったが今回の取引先に変えた。
前回怒り狂っていなら、今日その問屋からの協力は得られなかっただろう。
長い取引で恐怖が繰り返すこともあるが、その時に相手の気持ちを察すれば怒りも小さくなるはず。
自己中心に考えることしか出来なければその恐怖は繰り返されだろうし、相手を思えば繰り返される恐怖にも穏やかに対処できるようになると思う。
これが完璧に出来ていれば私はお坊さんになれる。
これが出来るのも人。
これが出来ないのも人。
私は?