20日以上にも及ぶライバル店の改装。
地元紙に報じられた内容だけの情報だが、実験店的な意味合いが大きいようだ。
よほど革新的な店か、初進出のチェーンじゃない限り、新聞各社に報道を依頼することは有り得ない。
今回は前者。
『生鮮、青果、野菜、精肉や刺身などに重点をおいた店』
にするそう。
確かにこの立地は他の立地と比べ、夜間人口が多くイコール、スーパーなどが閉店した後に生物を買い足す人が多い。
私がこの場所に来る前、競合店になるであろう店を見た時に野菜や青果を大々的に扱っている店はなかった。
それより、デザートや弁当・サンドイッチ等の割合が多いように見えた。
そこで、この町によく来る方や同じチェーンの同立地の店の情報を仕入れると、
「野菜や果物が売れるんじゃないか?」
とのこと。
本部は野菜・青果に力を入れてなく、当時は登録がなかったが幸いにして雇われていた時のオーナーが市場に仕入れに行っていてセリの資格も持っていたことから野菜・青果の仕入れルートを持っていた。
開店時、青果や野菜を扱ってみると・・・
売れない・・・
最近、コンビニで一般的に売っているバナナでさえ
売れない・・・
どうしよう?
でも、情報を信じて「ここに売っている」ということが認知されるまで続けることにした。
それからも試行錯誤し、精肉を扱えるように仕入れルートを開拓したり、塩干(塩物の魚や西京漬等の魚など)を扱えるように問屋を開拓したり。
青果・野菜のアイテムも試行錯誤。
石の上にも3年?3年目くらいには順調に売れるようになる。
あくまで『メインで買うではなく、買い足す』が正解だったようだ。
今回のライバル店の大改装は売上減少の原因を自店の生鮮・青果・野菜が弱いからと思い、しかも他の競合店(去年11月にその店から10mくらいに新店が出来た)も青果・野菜を扱っていたから、この商材を中心に据えるほど魅力に感じたのだろうか?
他店で品揃えされていると、売れているように思ってしまうのですが、そんなこともない場合もあるんですよ。
じゃあ野菜や果物でコンビニが潤うくらいの売上を立てれるか?
と言われると、そこまで売れてない。
【面での訴求と言うかアイテム数での訴求】
少量多品種で品揃えし、廃棄ロスも多く棚効率は悪い。
ただ、惣菜やサラダといった同じ分類の商品より足が長く、単価も高い。
この部門にだけ限ると、頼らざるを得ない。
しかし・・・
店をトータルに考えると、【いくら面で訴求】と言っても雑貨(化粧品類)のように棚の尺(数)を取るほどの構成比は青果等にはないし【返品】ということが出来ない。
また、そこまで生鮮・青果・野菜にこだわるなら『八百屋』を同じ坪数でやったほうがいい。
私の店では菓子や食品の棚が足りない。
同じか若干少ない坪数のライバル店で生鮮・青果・野菜重点の店作り。
新聞のイラストを見ると中島4本ゴンドラが2島。
通常のコンビニ商品は足りないだろう。
ここがタイトルの
「一番嫌な所を突かれなかった」
になる。
やってもらいたくなかった改装は、
・うちが男女別のトイレだから男女別トイレ。
・レジスペースの拡張。
・常温平台があるスペースの修正、ゴンドラ増。
・冷蔵ケースの拡張。
・ファーストフード(揚げ物など)に重点。
ここを突かれなかったから、ちょっと・・ほんのちょっと安心している。
とりあえずライバル店の概要は明日の午後には明らかになる。
突かれたくない所を避けてくれてありがとう。
でも、この改装でうちが負けたら、痛いところを突かれたことになる・・・