2年目 | Kobakenの「努力は必ず報われる!」

Kobakenの「努力は必ず報われる!」

この世で最も美しいものは、無意識の親切(by Kobaken)

着任してから1年が経過。ド新人だった昨年の今頃を振り返って、「成長できた」と言えるだろうか・・・。

今年度は、生徒とともにレベルアップしていく所存である。


そして、コバヤシの学校でも、新人教員を迎えた。とはいえ、中にはコバヤシより年上だったり、他の学校で教えていたことがあってキャリアが上だったりする新任もいる。

コバヤシの学校に限ったことではないが、今日が教員としての第1日目だという新人もいるはずだ。ちょうど1年前のコバヤシのように。

というわけで、2年目、25歳の教員コバヤシが、この場を借りて仕事に関するアドバイスをしたい。ただ、経験が浅いため、おまけにコバヤシの経験や反省を生かしてのアドバイスのため、まったく参考にならない「裏アドバイス」もあるかもしれないが、それは読むだけ読んでおいて、ムーディ勝山のように「右から左へ流して」ほしい(ただ、その際には、左から情報を入れるな! 左から右へは流せない)。




教員は授業で勝負せよ

学生の本分は何? クラブ? 委員会? その他の課外活動? もしそうであれば、学校を辞めろとまでは言わないが、考え直そう。「勉強」という大事なことを忘れているではないか!

学ぶ側に勉強を求めるなら、教員は授業で勝負だ。クラブや委員会の指導は二の次。なぜなら、新人には避けて通れない「研究授業」があるからだ。「研究クラブ」と称する、管理職や他の教師がクラブの指導の様子を観察に来て意見を述べる機会は、どこを探してもない。自らの授業力を磨くために、クラブの指導の時間を教材研究に回すべし。授業スキル向上は、目の前にいる生徒だけでなく、まだ生まれていなくてこれから入学してくる生徒のためにもなるのだから。



コアなファンを作れ

少なくても4~5クラス、多ければ7~8クラスを受け持つのだから、担当する生徒は200人以上にも及ぶ場合がある。この生徒全員に、自分のファンになってもらうことを望むか。できればアンチは作りたくないが、無理だ。声に出さないだけかもしれないが、アンチ・コバヤシはいるはず。

しかし! たった一人アンチがいたからといって落胆するな。コアなファンである生徒が一人でもいるだけで、教員生活の色がまったく違ったものになるだろう。もちろん、コアなファンの子には、放課後に個別指導するなど、親身になってあげるべし。いや、コアなファンでなくても「教えてほしい」という生徒には熱心に!



仕事の取捨選択をせよ

新人なのだから、電話対応や環境整備などの雑用は言いつけられて当然。しかし! これらをすべて、言われるがままにやらなければならないかって? NO!! 中には無理なものもある。なぜなら、我々は人間だから。

特に、最近ヤフーで記事として挙げられていたように、クラブ活動による負担は大きい。運動が不得意で、おまけに体育会系の雰囲気すら苦手というコバヤシのような教員の中で、今日管理職から体育系クラブの顧問を命じられた新人がいるはずだ。その際に、いきなり断っては生意気だと思われるので、とりあえずは引き受けておく。その後、クラブに出るか出ないかは、個人の裁量の範囲内。コバヤシのように、文化系クラブの活動に励んだ思い出のある母校に着任した非体育会系新人教師は、できもしない体育系クラブに出る暇があったら、その時間を授業スキル向上や、懐かしい出身クラブでの指導の時間に回すべし。そして、休日は思いっきり羽を伸ばせ。なぜかって? できもしないクラブでど素人が経験ある子たちを指導するよりも、「ようこそ先輩」と言わんばかりに歓迎されたムードの中で指導するほうが、何百倍も幸せではないだろうか。特に期限付常勤は、時間が限られているのだから、なおさらだ。それに、生徒だって、できもしない教員に指導されても、面白くないだろう。経験ある顧問とは、言葉の重みが違うのだ。ただし、命じられた体育系クラブの生徒には特に熱心に授業や進路指導をして、名誉挽回せよ。

クラブの話が長くなってしまったが、なんでも引き受けると、いいように使われるだけだ。時には、「ダメ」という姿勢を、お局様や管理職にも見せることも大事。先輩に「あいつはどんな命令にでも従うから、いっちょいじめてやれ」と思わせないように時には反発することも、生きていく上では重要なのだ。



自分の理想や考えは捨てるな

新人なのだから、いろいろな人の都合に振り回されていると感じる瞬間が絶対に訪れる。そんな時どうすべきか。自分の理想はゴミとするか。絶対にダメだ! どんなにつらくても、理想や主義は捨てるな!

かの有名なアップル社創始者スティーブ・ジョブズ氏(1955-2011)は10年前の米国スタンフォード大学学位授与式でのスピーチで、こう話したことがある。


Your time is limited, so don't waste it living others' life. Don't let others' opinions drown out your inner voices.

時間は有限なのだから、他人の人生を生きて無駄にしないように。他人の意見があなたの内なる声をかき消すのを許してはいけません


もし自分の理想や主義が瀕死状態になったら、水戸黄門の印籠のように、ジョブズのこのセリフを突き出して、どんなに怖い先輩でも黙らせろ! できれば原語で。そのほうが、先輩が恐れをなして黙り込む。もしその先輩が黙らなかったら、どうするかって? 「ジョブズの霊が今夜、あなたの枕元に出てきますよ・・・・・・」と、薄ら笑いを浮かべながら脅してやろう。ジョブズに逆らってることにもなるのだから。



無理をして変わるな

コバヤシは自分の世界の中で25年間生きている「世間知らず」である(朝丘雪路ほどではないが)。中には批判する人もいるかもしれないが、コバヤシは世間知らずな自分が自分らしくていいと、ずっと思ってきた。自分の短所は、どんなかわいい女の子よりもうまく付き合える「恋人」である。

コバヤシの場合、体育会系への改造を避けるために、体育系クラブの顧問を命じられてもろくに出てこなかった。飲み会も、あまり参加しない。それでも、「うるさく言われたくなければ自分が変われ」と説教を垂らす先輩に対しては、次のような『ドラえもん』の名場面を挙げよう。


『雪山のロマンス』という話を知っているだろうか。のび太が「タイムふろしき」で大人になって、雪山で遭難したしずかを助けに行く(未来の世界の青年のび太はしずかの遭難時、病気療養中で家にいた)。

現在位置を確認するために世界地図を広げたり、缶詰ばかり持ち込んで肝心の缶切りを忘れてきたり、雪に足を取られて転んだ末に眼鏡を紛失したりと、いいところなしで、遭難中の身であるしずかに助けられてばかり。

その後2人がどうなったかを「タイムテレビ」で確認すると、2人は結婚することになったのだが、理由は、「しずかがのび太のそばについていてあげないと、危なくて見ていられないから」だった。


どうだ! 短所を短所のままにしていても、幸せをつかみ取れるではないか! というわけで、新人よ、無理して変わりたくないのに変貌を強要されたら、その先輩にこの話を聞かせたり読ませたりする(『ドラえもん』単行本20巻を携帯せよ)か、もしくはYouTubeで見られるかもしれないので、職場のパソコンで見せてやれ! それでもその先輩が黙らなかったら? 今度は、「藤子・F・不二雄先生の霊が今夜、あなたの枕元に出てきますよ・・・・・・」を決めゼリフとせよ。原作者に逆らってることにもなるのだから。



出たくない飲み会は拒否

社会人ともなると、酒の席に出る機会が増える。体育系サークルで慣れている新人には問題ないが、コバヤシのような新人には大きな関門だ。

出たくないなら、無理をして飲み会に出る必要はない。酒席にひとりでも消極的な人がいたら、それだけでムードは台無しになるだろう。ただ、ぶっきらぼうに断らずに、何か理由をつけておけ。

例えば、ある人は数日前からマスクをつけて、病人のふりをしている。また、マスクが息苦しくて苦手なら、自分に原因を作らなければいい。「母親が急に倒れたという連絡があった」でも、いいだろう。いつも母親では味気ないので、父親に犠牲の的を変えてもいい。ただ、クセのある先輩は、「お前の父ちゃんはもう亡くなってるだろうが」となんでも知っているので、注意! その場合には、「孫の具合が悪くなった」と適当に言い訳しておけ(ただ、新人の年齢で孫の存在を出すのは無理があるので、「マゴ」という名のペットの犬だとか適当にごまかせ)。どんな言い訳をしても引っ張られて連れてこられたら、通報してもよい。何らかの罪が成立するだろう。怖い先輩だって、警察は怖いはずだ。

そして、出た場合には、瓶ビールが出されたらお酌をせよ。瓶の持ち方は、大丈夫だろうか。ラベルを上にし、左手を瓶の首に添えて注ぐのだ。よく間違えるのが、お酌のタイミング。少なくなってから注ぐのは、すでに注がれているビールの味が落ちるのでNG。グラスが空いてから注ぐように。意外とこれを知らない先輩社会人がいる。




こんなところでしょうか。「挨拶」や「時間厳守」は手垢のついた陳腐なアドバイスなので、避けました。

極端なことばかり言っているコバヤシからのアドバイスですから、守るに値しないもののほうが多いでしょうが、頼れる先輩をひとりでもいいから作って、快適な教員生活を送りましょう!