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今日は久々の(ホントか)香港映画である。例によって日本語字幕のないDVD、日本未公開の「迷拳三十六招」(1979年)を紹介したい。監督は郭南宏(ジョセフ・クオ)だが、これ、久々の駄作というか、迷作かつ手抜き作品で、実にひどい内容である。そもそも、タイトルの三十六の拳形はまったく出てこない。しかも主人公とは関係のない人物が出てきて、「三十六拳は忘れた」、みたいなことを言うしね。


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ただし、音楽は凄いぞ。なんと、ジェリー・ゴールドスミスを起用しているんである。「んなわけないだろ~」と思うかもしれないけど、タイトルバックは「墓石と決闘」のテーマ曲がイントロのコンガの部分までカットされただけでそのまま流れる。しかも劇中曲もゴールドスミス先生は大活躍し、最後までゴールドスミス一色の映画である。しかも悲しいことに、こっちが本家なのでは?と思うほど、音楽がぴったり映画に合っていたりするから怖い。それはさておき、上の画像のとおり、主演に威龍の名前が出てくる。なのに、ロビン・ショウは出てこない。


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代わりに出てくるのは張力(チャン・リー)である。もしかして芸名までパクリか? しかも、この優しそうなマスクで迫力は今一つ。やはりカンフー映画はスターのオーラを放つ個性的な役者じゃないと盛り上がらないんだなあ。


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敵役を演じるのはあのすごい足技が見どころの黄正利(ウォン・チェンリー)のはず。だが、登場してもなぜか後姿ばかりが映る。「アクションにも全然キレがないなあ」と思っていたら、あれれ、黄正利じゃない。偽者(吹き替え)じゃん。ひどいなあ。同じ監督で黄正利が活躍する「五爪十八翻」 のような出来栄えを期待していると見事にアテが外れます。


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今回登場するヒロインは張詠詠(ジェニー・チャン)。とりわけ美形というわけではないが、男勝りの快活なキャラで主人公よりも目立ち、アクションも華やかだったりする。


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悪役は4兄弟。左の2人は、五爪十八翻にも出ていたお笑いコンビだが、オバチャンでもなかなかやらない奇怪なヘアスタイルの右端の男は、「燃えよドラゴン」でボロ役を演じた楊斯(ヤン・スエ)ではないか!


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もっと驚くことに、突如、往年のアクションスター、龍冠武(マーク・ロン)と龍世家(ジャック・ロン)が登場して戦うシーンが挿入される。これ、別の映画のシーンをつぎはぎしたの? それともこの映画のために撮ったの? いずれにしてもストーリーとはまったく関係ないし、一度も主人公たちに絡んでこないんである。とにかく不思議である。


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そうこうしているうちに、最後のほうになってようやく黄正利が登場。クレジットではトップに出てくるのに、友情出演扱いである。「この映画、やる気がしないなあ、でも、ギャラの分だけは働くか」という感じでしぶしぶ登場する。


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ラストの主人公との対決は、「えっ、これもニセ黄正利なの?」とつい疑ってしまうほどの手抜きというか、足技などにもまったくやる気が感じられない。つまんない作品でも黄正利が目当てで観るファンはいるはずなんだから、せめてラストのアクションくらいバッチリ決めてくれよぉ~。