PRPを卵巣内に注入すると効果があり システマティックレビュー | 両角 和人のブログ

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PRPを卵巣内に注入すると卵巣機能が向上するかどうかを比較検討しているとてもわかりやすいシステマティックレビューがありましたので紹介します。

最近パブリッシュされた4つの論文を検討しています。

 

以下の4つの研究を比較検討しています。

トルコ、ベネズエラ、ギリシャ、アメリカからの4つの論文ですが、どれも卵巣内に直接PRPを注入してその後のAMH ,FSH ,AFがどう推移するかを調べています。またその後の胚の状態や妊娠の経過も見ています。

対象の方は卵胞の発育が著しく悪い方を対象としています。

 

この表は4つの論文の具体的な治療のプロトコールを示しています。

PRPを入れるタイミングは論文により様々で生理の10日以内、7〜9日目、3日目。

入れる量は様々です。

PRPを入れる前と入れた後のAMHを比較していますが、全ての論文で有意差を持って上昇しています。FSHは入れた後有意に低下している報告が多く占めています。

胞状卵胞AFも入れた後有意に上昇しています。

 

PRPを卵巣に注入した後採卵数や受精した数、分割した胚の数が増えていることが示されています。

 

結論

今回のレビューから卵巣内へPRPを注入することは卵巣機能が低下した方に対して成熟卵子数や受精率、良好胚が増加したりと効果がある様に思われます。

このセンセーショナルな治療法は卵巣機能が低下した方へ素晴らしい結果をもたらす可能性を秘めています。今後更なる質の高いランダム化された研究により妊娠や出産率を向上させるかどうかの検討が必要です。また卵巣へPRPの注入によりAMHやAFが増えるかどうかの検討も必要といえます。

 

当院でも現在PRPをフリーズドライ化したPFC-FDを用いてこの方法を行う準備が整いました。

詳細をご希望の方は診察の際に医師までご確認下さい。

 

2020 Panda et al. Cureus 12(12): e1203

A Systematic Review Evaluating the Efficacy of Intra-Ovarian Infusion of Autologous Platelet- Rich Plasma in Patients With Poor Ovarian Reserve or Ovarian Insufficiency