三菱UFJが不妊治療休暇導入 年5日、性別年齢不問 | 両角 和人のブログ

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三菱UFJフィナンシャル・グループは1日から不妊治療に特化した特別有給休暇を導入した。大企業が不妊治療と銘打った専用の休暇制度を整えるのは珍しい。厚生労働省は年度内に企業が関連制度を導入するためのマニュアルを作成する方針で、治療の環境整備に向けた動きが官民で加速しそうだ。

新制度は男女や年齢を問わずに年5日の特別有給休暇として取得が可能。主な対象となる20~40代男女はグループ内の銀行、信託銀行、証券の各社合わせて計約3万7000人に上る。仕事との両立を促すため、長期間の休職ではなく半日単位の休暇として活用してもらう。

 これまでは既存の有給休暇や時短勤務などを組み合わせて治療するしかなかった。近年、人事部などへの相談が増えてきたといい、仕事との両立が困難で退職につながるケースもあったという。育休から復帰した社員を対象にしたアンケートでも、休暇制度の導入を求める声が多かった。

 不妊治療をめぐっては、介護や育児に比べ職場の理解が進んでおらず、明かせずに悩んでいるケースも多い。同社は制度導入にあたって専用の「ガイドブック」を作成。治療の背景や手順について解説し、上司や同僚への啓発を進める。働き方改革に詳しい東レ経営研究所の永池明日香コンサルタントは「治療をしていても言えない人は多い。仕事を進めていく上でも相談しやすい環境作りが重要だ」と指摘する。

 国立社会保障・人口問題研究所の調査によると不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦は18.2%で夫婦全体の5.5組に1組に上る。厚生労働省によると不妊治療経験者のうち16%が退職、8%が雇用形態を変更するなど人材流出は企業にとっても痛手だ。

 不妊治療に限定した有給休暇制度は珍しいが、関連施策を進める企業もある。大和証券グループ本社は昨年10月から女性活躍の一環として不妊治療や更年期の体調不良などに使える「エル休暇」を新設、治療費の補助制度も始めた。サイバーエージェントは2014年から女性専用の有給休暇「エフ休」を導入。日本航空は16年から不妊治療の休職制度を設けている。

 国も後押しを進める方針だ。厚労省は治療と仕事を両立させるためのマニュアルを年度内に初めて作成する。治療の実態や各企業の先進的な取り組みなどを紹介。各企業が関連制度を導入する際に手引として使ってもらうことを想定している