車窓から広がるオホーツク海に別れを告げ、網走発釧路行普通列車(4725D)は、午前7時22分、知床斜里駅に到着。

 

緑発北見行普通列車(4724D)との列車交換のため、4分停車する。

早速、ホームに降りよう。寒さで目がパッチリ!

午前7時25分、やって来ました!2両編成のキハ40。

 

高校生の通学や北見市などに向かう地域の方々を、長年支えている4724D。

1両編成のキハ54が大半を占める釧網本線では、とても貴重な存在。この編成は、いつまでも続いて欲しい。

発車時刻が迫ってきた。ルパン列車とキハ40のツーショットを撮りたいが・・

あ~これが限界・・列車に乗ろう・・泣

午前7時26分、釧路行ルパン列車は知床斜里駅を発車。

車両後方のデッキでカメラを構え、何とかパチリ! 

まぁ・・これでよし!としよう。 

※写真1~4:本日2回目の列車交換。単線の醍醐味に十分満足(知床斜里駅)

 

知床斜里駅を発車すると、列車は右に大きく曲がり、進路を東から南へ変える。

晴天であれば進行方向左側前方に、このような絶景が広がるが・・今日は曇天・・残念。

※写真5:絶景!冬の斜里岳(知床斜里~中斜里・2016年2月)

 

中斜里駅を発車した列車は、午前7時34分、南斜里駅に到着。

来月(2021年3月)のダイヤ改正と共に、その役目を終える南斜里駅。それを惜しんで、地域の方々や旅人が多く訪れている。

今日も数人が降りて、後方からパチリ!

構えがいいね~遠方から来たのかな~?

きっと、次のような写真(動画?)を撮っているのでしょう。

今日はルパン列車だし、よかったね。

※写真6~8:今日で見納め・・ありがとう、南斜里駅!(キハ54・ラッピング白)

 

このエリアは日本を代表する穀倉地帯。

では、夏の車窓の景色をどうぞ。

 

※写真9・10:釧網本線の夏もいいですよ~(上がビート畑?(8月下旬)で、下が小麦畑(7月中旬)・中斜里~清里町)

 

直線区間を軽やかに走るキハ54は、午前7時40分、清里町駅に到着。

 

おや? ここで列車交換?

もしかしたら・・時刻表には記載がないが、冬の臨時列車「流氷物語号」?

4年前と変わらないダイヤで、釧路駅から回送なんだ。

 

1月末から2月までの間、網走~知床斜里間を1日2往復する「流氷物語号」。

ミッションが終わると釧路運輸車両所に戻り点検し、翌日早朝、網走駅に出勤。毎日ではないと思うが、これは大変だ。お疲れ様! 

車両はキハ40・北海道の恵みシリーズ「道東・森の恵み(緑)」と「道北・流氷の恵み(黄)」の2両編成。

2両目もカメラに収めなくては・・

そうだ!車両後方のデッキから撮ろう!

 

あら~窓が曇っている・・南斜里駅ではスッキリしていたのに・・ショック・・泣

※写真11・12:思わぬ出会い、冬の人気列車「流氷物語号」(清里駅)

 

北浜駅では、こんな感じなんだろうな~

※写真13:知床斜里発網走行「流氷物語2号」

 

ちなみに「流氷物語号」は車内放送が素晴らしく、いろいろ知ることができます。

もちろん記念グッズも充実!車内は木を使用しているので、あたたかい雰囲気に包まれ、換気もバッチリ!

今冬は指定席もありますよ~! 

 

ショックを抱えたまま、旅は進む・・笑

 

午前7時40分、札弦駅に到着。

夜、新雪が降り、厳冬の朝を迎えた日は、列車後方の顔はサラサラの粉雪で雪化粧。

※写真14:綺麗な雪だわ~(札弦駅・2017年2月)

 

札弦駅を発車すると、列車は雪原の中を走り、

次第に森の中に入っていく。

午前7時57分、野上峠の手前にある緑駅に到着。まるで複線のようだ。

きっと昔は、SL(C-58)が牽引する長い客貨混合列車が、ここでひと休みしたのだろう。

 

ここで釧路発網走行の一番列車(4726D)と列車交換のため4分停車。

早速ホームに降りて気分転換。いいね~長めの停車時間は。時々、欲しい。

 

午前7時59分、網走行普通列車が緑駅にやって来た。

おや? 2両目は何だろう? 

あっ、いけない・・置き去りにならないよう列車に戻ろう。急げ~

車窓からパチリ!

午前8時1分、釧路行普通列車が発車。

お~!

2両目は・・

キハ40「山紫水明」シリーズの「紫水」号!釧網本線では初遭遇だ。

今日は運がいいね~ いろんな車両に出会える。2月後半の週末だから、豪華キャストなのかも?

ちなみに「紫水」の車内です。

※写真15~28:札弦~緑間と本日4回目の列車交換

 

緑駅を発車した列車は、オホーツク海(網走側)と太平洋(釧路側)の中間にある野上峠に向う。

標高は高くないが傾斜がきつい野上峠。しかし馬力のあるキハ54は、上り坂をあまり苦にせず上っていく。


列車は深い森の中へやって来た。

マイナス30度の厳冬にも緑を枯らさないトドマツは、本当に力強い!私も見習おう。

ピ~!と汽笛を鳴らし、列車は峠のサミット・釧北トンネルへ。

トンネルを抜けると、そこは下り坂。

列車はシューシューと空気圧ブレーキをかけながら、森の間を縫うようなS字カーブを慎重に降りていく。
 

阿寒摩周国立公園の名所の一つ・硫黄山が見えてきた。

ここから見ると、迫力を感じるね。

硫黄山の近くにある川湯温泉駅には、あと少しで到着。

釧網本線の乗り鉄旅も、いよいよ後半だ。

※写真29~33:釧網本線の山岳区間・緑~川湯温泉。硫黄山を背景に走るのは釧路発網走行「快速しれこと摩周」。本日5回目の列車交換となる塘路駅で出会います。

 

  (つづく)

 

※追伸

「北海道ローカル線旅日記!冬の釧網本線・完乗編(網走駅~釧路駅)」をご訪問いただきまして、誠にありがとうございます。

 

冬の釧網本線は「SL冬の湿原号」や「流氷物語号」の運行があり、多くの旅人を魅了してますね。

もちろん、私もその一人。毎冬、釧網本線の「鉄分補給」を楽しみにしています。

 

新型コロナウイルス・オミクロン株による感染拡大が急激に広がり、今後、どのような状況になるのかとても心配ですが、「完乗編」「流氷編」「SL編」で少しでも「冬の釧網本線」を楽しんでいただければ幸いです。